日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)91」が29日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕した。31日まで。10月に工事を終えたばかりの東7・8ホールも使うなど、一般サークル、企業ブースともに拡大され、過去最大規模のコミケとなる。
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コミケは、1975年に始まったマンガや小説・ゲーム・音楽などの同人誌の即売会。現在は夏と冬の年2回開催されている。当初はわずか32サークル、参加者は推定700人に過ぎなかったが、その後は拡大を続け、16年夏は約53万人が来場する日本有数のイベントになっている。
コミケは、個人が同人誌を販売する一般ブースと、商業作品を扱う企業ブースの2種類がある。企業ブースは95年夏から試験的に導入され、96年冬から本格的にスタートした。当初は、出版社やアニメ会社、ゲームメーカーなどのエンタメ系が大半だったが、近年は来場者へ向けての自社商品のプロモーションやブランド力向上を狙い、ホンダやグーグル、マイクロソフトなどの多彩な企業が出展するなど注目を集めている。
29日に気象庁が発表した東京都内の最低気温は1度で、人気サークルの同人誌や企業ブースの限定グッズなどを求める来場者らが寒空に耐えながら早朝から列を作った。初日となる同日は、「東方Project」や「刀剣乱舞」などに加え、アニメ化されたスマホゲーム「あんさんぶるスターズ!」も新ジャンルになり、1万以上のサークルがそろう。
参加サークルは人気が上がるに従い、配置される場所から「角」「壁」「シャッター前」などと呼び名が変わる。列の整理がしやすい「シャッター前」は有名なマンガ家やイラストレーターらが出展していることも多いのが特徴だ。人気のサークルになると、開幕と当時に長蛇の列ができ、昼前には同人誌は売り切れる。またマンガ誌などの編集者が、新人をスカウトするために精力的に動き回っている。
企業ブースは、従来通りの3日間で、場所も1階の西2ホールと4階の西3・4ホールとなった。今回はアニプレックスや小学館などのエンタメ企業、出版社に加え、NHK、ボートレース多摩川、名古屋市の徳川美術館なども出展する。また2020年に東京五輪を控え、大規模イベントの警備強化を図る警察の要請を受けて、前々回と前回に続いて手荷物検査を実施する。
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