海賊ジャック・スパロウの活躍を描く人気シリーズの最新作「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」(ヨアヒム・ローニング監督、エスペン・サンドベリ監督)が7月1日に公開される。“ジャック・スパロウの誕生”と、彼への復讐(ふくしゅう)に燃えるサラザールとの対決などを描いた作品で、スパロウを米俳優のジョニー・デップさんが演じる。このほど来日し、取材に応じたデップさんにジャック・スパロウへの思いなどを聞いた。
ウナギノボリ
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デップさんがユーモラスで魅力的な海賊ジャック・スパロウを演じる人気シリーズも、今作で第5弾。長く続く人気シリーズで主演を務めることについて、デップさんは「同じキャラクターばかり演じるというのは本当はよくないし、僕も退屈だし、クレージーになってしまう」とジョークを交えて語りつつ、スパロウ役は「本当に楽しくてしょうがない」と笑顔で語る。「どんなことをしても、無責任な、バカなことをやっても、彼はそれでも許されるところがある。何を言ってもいい、何をしたっていい、それで何とかなっちゃう。珍しい役だと思う」とその魅力を語る。
長い間スパロウとともに生きてきたデップさんだが、スパロウとの間に共通点はあまりないという。「絶対に私生活でジャックのような行動はできない。彼になりきるからこそ、ああいう行動ができる」とデップさん。「たぶんキャプテン・ジャックは、人生でシャイだったことはないと思う。何でもやりたいことをやって、言いたいことを言っている」と評する。
スパロウがこれだけ長きにわたって人々に愛される理由はどこにあるのか。デップさんは、彼が“不遜なやつ”だから、とみる。「不遜というよりは無邪気さに近い。つまり、ジャックには純粋さがあるからじゃないかと思うんだ。彼は、何であれ思ったことをそのまま口にしてしまい、その後でその言ったことに対処するようなところがあるね。おそらく彼は、頭の中がゴチャゴチャだから、言ってから5.5秒後に自分が何を言ったかに気づいているんだよ」と語る。
今作では、CG加工による“若かりしころのスパロウ”も登場する。若いスパロウの姿を見たデップさんは「あんな風貌だったかな」と笑い、「若い自分(スパロウ)を見るというのは奇妙な感じがしたし、シュールで、非現実的で、滑稽(こっけい)という気持ち。誰なのあれ? という……」と感想を語る。ただ、CG技術がもたらす可能性の大きさも楽しみにしているようで、「テクノロジーが進んでいくと何でもできることになる。例えばマーロン・ブランドも(今でも)主演ができるかもしれない。そうやって技術がどんどん進んで、マーロンと僕の共演が可能になったとしたら、僕だけ仕事に行くのはずるいと思うので、僕も家にいて……」とジョークを交えながら、未来の映画の可能性を語る。
最後に、人気の同シリーズの最新作については「僕らは今回、新しいアングルやサプライズを編み出しているんだ。前以上に、ちょっと奇怪で、ちょっとダークなものにさえなっているね」とデップさん。「それから、とてもおかしいことも描かれている。だから、1作目にあったサプライズ要素を持った作品になっていると思うよ」とアピールした。
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