俳優の妻夫木聡さん(29)が24日、芥川賞作家の吉田修一さんの作品を映画化した「悪人」(李相日=り・さんいる=監督)の完成報告会見に、深津絵里さん(37)、岡田将生さん(20)、樹木希林さん(67)、満島ひかりさん(24)ら共演者と原作者の吉田さん、音楽の久石譲さんと出席。殺人犯を演じた妻夫木さんは「初めて自ら望んでやらせていただいた役。違う自分に出会いたかったのかな。自分としては新しいスタートのような役」と話した。
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原作は第61回毎日出版文化賞、第34回大佛次郎賞を受賞したベストセラー小説。映画は、「フラガール」の李監督がメガホンを取り、原作者の吉田さんと共に脚本も担当。長崎のはずれの漁村で生まれ育った土木作業員の清水祐一(妻夫木さん)が、佐賀の紳士服量販店に勤める馬込光代(深津さん)と出会い、刹那(せつな)的な愛に身を焦がす。しかし、祐一は連日ニュースをにぎわせていた殺人事件の犯人だった……という物語。
妻夫木さんは「土木作業員のバイトをしたり、一人で長崎に行ったり、いろいろ努力した。何が善で何が悪かは分からないけれど、それぞれの中で答えを出していただけたら」と語り、深津さんは「最初から最後まで一緒に闘い続けた妻夫木さんを何があっても信じようと決めて光代を演じたように思う」と振り返った。樹木さんは「時代の試練にさらされても残る作品」と自信を見せた。
また、久石さんは「(監督は)ずっと作曲している横にいて、こんなに一緒に過ごした監督はいない。密度の高い無駄のない音楽が書けた。間違いなくいい映画」と評し、吉田さんは「妻夫木さんはじめ、みなさんが人間そのものを演じてくれた。小説と映画の関係としてはとても理想的な形」と満足そうで、李監督は「一つたりともこれでいいかといってやり過ごすことなく、常に立ち止まって最高のものがないかと思いながら作った」と振り返っていた。
映画は9月11日から全国ロードショー。(毎日新聞デジタル)
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