3500万ドル(30億7000万円)の製作費に対して、興行収入2億7700万ドル(243億3000万円)という全米コメディー映画史上最高額の大ヒットを記録した「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」(トッド・フィリップス監督)が3日、全国で公開された。コメディー受けが悪い日本では、早い段階でDVD化が決まっていたが、世界27カ国での興行成績1位という人気ぶりと、米ゴールデングローブ賞の作品賞受賞が追い風となり、日本でも晴れて劇場公開されることになった。
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結婚式を2日後に控えた親友のために企画したバチェラーパーティー(結婚前夜祭)。ところが、企画した3人の男たちが極度の二日酔い(ハングオーバー)で目を覚ましたところ、花婿の姿がない!? 残されたのは、クローゼットの中の赤ん坊とバスルームのトラ。果たして、花婿はどこへ行ったのか?……というストーリー。
この映画が、ゴールデングローブ賞で作品賞を受賞したのは、多分に、そこで繰り広げられるのが、米コメディー映画にありがちな下ネタに頼る下品な笑いでなかったためだと推察される。酒で記憶が飛んだ男たちが状況証拠を元に自分たちの記憶をたぐり寄せ、いなくなった花婿を捜す。どうせどうしようもないことをやったに違いないとあきれながら見ていた観客も、話が進むにつれ、花婿の安否を真剣に心配し始め、ドタバタコメディーなのにホロリとさせられ、妙な感慨にふけったりもする。
トッド・フィリップス監督は、もともとドキュメンタリー作品の監督をしていたが、途中でコメディーの監督に方向転換したという異例のキャリアの持ち主。なるほど、極端過ぎない笑いと意外性のあるヒューマンドラマの作り方は、その経歴から来ているのかと納得させられる。
花婿を捜す3人のうちの1人、フィルを演じているのは、「特攻野郎AチームTHE MOVIE」の公開(日本では8月20日)を控えるブラッドリー・クーパーさん。事件のカギを握る(?)男役であの元ボクサーのマイク・タイソンさんが出演しているのにも驚くが、クローゼットに残された赤ん坊の演技力にも恐れ入る。
すでに続編製作が決定し、来年5月に北米公開が予定されている。果たしてどういう展開になるんだろうと、興味をおぼえずにはいられない。3日からシネセゾン渋谷(東京都渋谷区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
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