龍馬伝:高橋克実、西郷隆盛役に「私と対極にある人物なのに…」 第3部試写

「龍馬伝」の会見に出席した高橋克実さん
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「龍馬伝」の会見に出席した高橋克実さん

 大河ドラマ「龍馬伝」の第3部試写会が9日、同局で行われ、西郷吉之助(=隆盛)役の高橋克実さん(49)が会見を行った。西郷隆盛のイメージについて高橋さんは「一般的な割腹のいい彫りの深い二枚目で重心が低い、何事にも動じないという私と対極にある人物なので、どうしてと不思議だった」といい、「台本をもらって自分が思っているのとは違う、今までにない悪い西郷なので、あえて柔和な(顔をした自分で)、あえて悪い感じを出すのが狙いかと思った」と語り、「資料や本を読んだ。(今まで)掘り下げたこともなかった。読めば読むほどすごい人物だと分かり、読めば読むほど腰が引けていく」と明かしていた。

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 この日は、第3部のスタートとなる第29回(18日放送)の試写が行われた。神戸の海軍操練所が閉鎖され、龍馬(福山雅治さん)らは薩摩藩の西郷と小松帯刀(滝藤賢一さん)に身を預け、大阪から薩摩への渡航中に長崎に立ち寄る。豪商・小曽根乾堂(本田博太郎さん)の屋敷に宿泊した龍馬らは蒸気船を手に入れるため、英商人トーマス・グラバーを訪ねる。その後、丸山の料亭・引田屋(ひけたや)で長州藩の高杉晋作(伊勢谷友介さん)や芸妓(げいぎ)のお元(蒼井優さん)らと出会う……という物語。

 高橋さんは「大刀を記者さんのために初めて差しました。決まってるか分かりませんが……」と収録の合間を縫って登場。「今日は朝から晩まで西郷隆盛のシーン。(せりふを)覚えてきたつもりでも、(薩摩言葉のアクセントが)逆だったりするとそれだけでドキドキする。難しい。最初のころは自分でみてもロボットっぽい。(通常の)5~6倍かかる。テープをずっと聴くやりかたじゃないと……。短い時間で覚えられるものじゃない。長い時間テープを聴かないと」と演技の苦労を語った。龍馬役の福山さんについては「最初からとても柔らかく芝居を受けてくださるので、今までにない感じのやりやすさがある。ふかふかした布団にぽーんと飛び込むようなやりやすさ。感謝しています」と絶賛した。

 鈴木圭チーフプロデューサーは第3部について「龍馬が初めて薩長同盟という政治の大仕事をなし遂げていくところが最大の見どころ」と語り、「西郷隆盛役は早い時点で決まっていた。薩摩の怪物、いい意味で裏表のある新しい西郷隆盛。(高橋さん起用の理由は)明るい部分と本物の芝居を深くできるところ」と起用理由を明かした。

 「龍馬伝」は大河ドラマ初の4部構成で、坂本龍馬の生涯を三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎(香川照之さん)の視点から描いたドラマ。第3部では、長崎という新天地に渡った龍馬が亀山社中を起こし、薩長同盟の締結に大きな役割を果たしていく様が描かれ、寺田屋で九死に一生を得た龍馬は妻・お龍とともに九州・霧島へ向かう。総合テレビで毎週日曜午後8時から放送中。11日は午後7時10分から放送。(毎日新聞デジタル) 

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