今年２月に死去した藤田まことさん主演の人気ドラマ「必殺仕事人」シリーズの最新作「必殺仕事人　2010」（テレビ朝日系）が、スペシャルドラマとして東山紀之さん主演で10日、放送される。

あなたにオススメ

来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹”　朝ドラヒロインまで手が届くか

　「必殺仕事人」は、72年から続く「必殺」シリーズの第15弾として79年から続くシリーズで、藤田さん演じる中村主水が主人公の時代劇。昨年、17年ぶりに連続ドラマ「必殺仕事人　2009」として復活し、「2010」の制作準備中に藤田さんが亡くなり、制作は一度中断した。しかし、藤田さんの事務所や遺族から藤田さんの思いが伝えられ、今回のドラマが完成した。

　今回のスペシャルドラマは、長引く不況の中、幕府の財政を立て直そうと、若き勘定吟味役の風間右京乃助（小澤征悦さん）が、筆頭老中の沢木丹波守輔忠（津川雅彦さん）を後ろ盾に、腕をふるっていた。一方、町では仕事にありつけない庶民たちが、働き口を奪われたと右京乃助に恨みを募らせる。経師屋（きょうじや）の涼次（松岡昌宏さん）も、右京乃助のせいで家族を失ったという少女から“仕事”を依頼される。また同じころ、武士が殺される事件が相次ぎ、しぶしぶ捜査に乗り出す南町奉行所見回り同心の渡辺小五郎（東山さん）だったが、小五郎の妻のふく（中越典子さん）が妊娠したという知らせが届く。そんな中、仕立屋の匳（れん、田中聖さん）は“仕事”を何者かに目撃されてしまう……というストーリー。

　5月に行われた制作発表では、東山さんは「中村主水というとてつもなくでかい存在がいなくなってしまい、（ドラマを）やるべきなのか、やらないべきなのかいろいろ考えました。藤田さんに見ていただいて恥ずかしくないよう、ここまでもってきたつもりです」と、中村主水姿の藤田さんの写真に花を手向けて誓っていた。

　10日午後9時からテレビ朝日系で放送。（毎日新聞デジタル）