上戸彩:全盲のヒロインに初挑戦 スペシャルドラマ「愛はみえる」

スペシャルドラマ「愛はみえる~全盲夫婦に宿った小さな命」で全盲のヒロインに初挑戦する上戸彩さん(右から3人目)=フジテレビ提供
1 / 1
スペシャルドラマ「愛はみえる~全盲夫婦に宿った小さな命」で全盲のヒロインに初挑戦する上戸彩さん(右から3人目)=フジテレビ提供

 女優の上戸彩さんが9月に放送予定のスペシャルドラマ「愛はみえる~全盲夫婦に宿った小さな命」(フジテレビ系)で、初めて全盲のヒロインに挑戦することがわかった。上戸さんは、先天性全盲視覚障害を持ちながらも、自作の曲をピアノで弾き語り、プロの歌手になるという夢をかなえたシンガー・ソングライターという難しい役どころを熱演する。

あなたにオススメ

 ドラマの原作は、シンガー・ソングライターの立道聡子さんの半生をつづった「愛はみえる~全盲夫婦の“たからもの”」(光文社刊)が原作で、フィクションとして再構築する。この原作も、同局の「スーパーニュース」が4年にわたって密着取材し、その都度放送してきた立道さん一家の軌跡をまとめたもので、スペシャルドラマでは、そのドキュメンタリー部分も放送する。

 上戸さん演じるのは、先天性全盲視覚障害を持ちながらも絶対音感に恵まれ、自作の曲をピアノで弾き語り、地道な音楽活動の末に、「プロの歌手になる」という夢を09年にかなえた立道さんをモデルにした立松樹里。上戸さんは、視覚障害者同士の結婚、出産、育児など立道さんが乗り越えてきた困難の数々と、自身初となる視覚障害者の役を体当たりで演じる。

 上戸さんの相手役に起用されたのは、小栗旬さんがメガホンを取った話題の映画「シュアリー・サムデイ」で主演した小出恵介さんで、小出さんは同じく全盲の視覚障害者で立道さんの夫、金子直樹さんをモデルにした金田幸太を演じる。上戸さん、小出さんの2人は、視覚障害者が使う白杖(はくじょう)の使い方や所作を、東京都盲人福祉協会の職員から1カ月にわたって指導を受け、立道さん夫妻に取材を繰り返して、役作りに取り組んだという。また、クライマックスシーンでは、立道さんのデビュー曲「たからもの」を上戸さんが猛特訓したピアノとともに歌い上げる。

 プロデュースを担当する同局の村瀬健さんは「困難を困難と思わず明るく前向きに向かって生きている立道聡子さんの生き方に大きな感銘を受けました。聡子さんの底抜けの明るさ、強さを表現していただくのに上戸彩さんはベストキャスティングだと思いお願いしました」と起用理由を説明。上戸さんは「今回、この作品に携われたことに意味を感じています。いくつもの壁を乗り越えた“家族の温かさ”を感じてもらえたらうれしいです」とコメントしている。(毎日新聞デジタル)

テレビ 最新記事