9日発表されたオリコン本ランキング(13日付)で、吉田修一さんの「悪人」(朝日文庫)上下巻が、文庫部門でそろってトップ10入りを果たした。昨年11月16日付でそれぞれ30位(上巻)、41位(下巻)にランクインしてから、今年2月には100位圏外に落ちていたが、7月5日付で再び100位内に返り咲くと、徐々に順位を上げて今週ついに上巻が7位、下巻が9位に入った。
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同書は、芥川賞作家の吉田さんによるベストセラー小説で、第61回毎日出版文化賞と第34回大佛次郎賞を受賞。映画化され、11日の全国ロードショーを控えており、7日に「モントリオール世界映画祭」でヒロインを演じた女優の深津絵里さんが最優秀女優賞を獲得したことでここにきて注目が集まっている。
物語は、主人公の清水祐一が、ヒロインの馬込光代と逃避行。刹那(せつな)的な愛に身を焦がすが、祐一は連日ニュースをにぎわせていた殺人事件の犯人で……というストーリー。
「悪人」以外にも映画原作の文庫本が人気を集めている。「東京島」や「ハナミズキ」など、10位以内に並ぶ5作品が既に映画化されているか、今後映画公開が決まっている作品となった。なお、1位は、井上堅二さん作で、葉賀ユイさんがイラストを担当したライトノベル「バカとテストと召喚獣8」(エンターブレイン)だった。(毎日新聞デジタル)
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