ロンブー淳:なぜモテる? アプリ開発で「恋愛道」語る

iPhone向けアプリ「恋愛偏差値・診断」を開発したお笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さん(左)と森川友義早稲田大教授
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iPhone向けアプリ「恋愛偏差値・診断」を開発したお笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さん(左)と森川友義早稲田大教授

 お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さんが、早稲田大学で「恋愛学」を教える森川友義教授と開発したiPhone向けアプリ「恋愛偏差値・診断」がアップルのダウンロードサービス「App Store」で配信され注目を集めている。数々の有名人とうわさになるなど「モテ男」の田村さんと森川教授に、「恋愛道」について聞いた。

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 「恋愛学」は、人間の恋愛の仕組みを「市場経済」「社会学」などから多面的に研究し、そこにひそむ法則性などを解き明かしていく学問だ。アプリ「恋愛偏差値・診断」では、「実践派」の田村さんが提案した設問を「理論派」の森川教授が学術的に解析。「女性誌をいくつ知っているか」など男女別10の設問に回答し、顔をカメラで撮影した後で、設問の結果と顔の左右対称比を基に、50を標準とした「恋愛偏差値」を決定。最後には結果に合わせて田村さんや森川教授による恋愛に関する格言が表示される。価格は350円。

 同アプリで偏差値74という驚異のスコアをたたき出し、自他共に認める「モテ男」の田村さん。「モテる」の定義は「多数の人にラブレターをもらうことではなく、自分がいいなと思った人を射止める力」と語る。田村さんは「一番はギャップだと思うんです。一見言葉が荒くていたずらっぽくみえるけど、そんな僕が優しい言葉をかけると、そのギャップが相手に響く」と自己分析する。ふわふわしたパイル生地が好きだったり、野菜ソムリエの資格を取得し、自分で畑を借りてしばしば農作業をしているのも、そうしたギャップが念頭にあるという。

 田村さんは「ウソのつきどころと正直に伝えるポイントが他の人と違う」と語る。「普通は自分が興味のない部分はほめないものだけど、僕は自分色に染まってほしいから、興味のない部分もほめるんです。そうしたらまた違う輝きが出ることもある」と話す。

 森川教授は「人間の遺伝子は狩猟採集時代から変わっていない。ちゃんと動物性たんぱく質をつかまえてきて、それを分け与える力がある人間がモテる。田村さんは仕事で成功しているというそうした『本線』があるうえでギャップも身に着けているので恋愛偏差値は高い。だから同じように恋愛偏差値の高い女性も集まってくる。淳さんは多趣味だが、それも弾丸をいくつも持っているということ」と田村さんを評価する。

 田村さんが強く心を引かれるのは「自己演出がきちんとできている人」という。「髪の毛は女性の武器だから、まずは絶対見ますね。髪を束ねたり、ぬれた髪の見せ方といったささいな仕草でも、これは自己演出なのか、自然にやっているのか分からないと謎めいてみえる。髪の毛の使い方うまいなあとか思っちゃう」と話す。卓越した洞察力で相手の仕草を細かく分析し、その裏にひそむ戦略まで深読みしていくのだ。

 そんな田村さんが最近注目しているのは「ゆうこりん」こと小倉優子さん。「あれほど守ってきた『こりん星』を『こりん星なんてない』って今年ぶん投げましたよね。しかも必要なくなったから単に放置するんじゃなくて、あえて『存在しない』と話すことで再利用した。これは相当なモテテクニック」と分析。AKB48の大島優子さんも気になる存在。「一見可愛らしいけど、一緒に仕事したらすごく男っぽい。他のメンバーがネイルとか女の子の話題で盛り上がっていても、興味を示さないみたいでこれも『ギャップ』かなと。でもダンスは一生懸命踊っていて、ストイックなまでに『アイドル道』を追求している。6月の総選挙というおいしいところでまくった(トップを取った)のもすごい」と評価している。

 一方、田村さんでも「石田純一さんにはかなわない」と話す。「ずっと見ていて、まめさと鬼が付くぐらいの優しさはすごい。優しさに特化したタイプで、『ああいう人がそばにいてくれたら幸せだろうな』と思わせる演出をしている。石田さんも『おれはこの戦い方が一番合っている』と思っているのでは」と分析。「石田さんがギャップを取り入れたらすごいことになる。『家では寒いから靴下はく』って言われただけでキュンとなっちゃうのでは」と笑う。

 森川教授によると、自分を売り買いするという観点で恋愛を見ると、長期保有の「結婚市場」、中期保有の「恋愛市場」、短期保有の「浮気市場」があり、自分がどの市場で「売れる」のか、いつまで参加するのかを見極めるのが大事だという。

 「今は市場から下りたばかり」と話す田村さん。「自分が前向きになった時には恋愛市場から入り直したい。お別れはつらいことだけど、また新たな出会いやドキドキが待っていると思うと楽しい。森川先生によると、恋愛は子どもを作るために男女を結びつける仕組みだということですが、できるだけ長くそれ(恋愛期間)を楽しみたい」と今後についても語った。(毎日新聞デジタル)

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