ディズニーの3D映画「トロン:レガシー」(ジョセフ・コシンスキー監督)の公開に先駆け、コシンスキー監督と、コンピュータープログラムのクオラ役のオリビア・ワイルドさん、ショーン・ベイリープロデューサーが来日し、29日に記者会見を行った。会見には映画の宣伝サポーターを務めるお笑いコンビ「オードリー」も登場。トロンカラーのべストとネクタイを着けた春日俊彰さんにワイルドさんは「本当はトロンスーツを着てほしかった」と残念がり、コシンスキー監督は「次回作には『オードリー』もぜひグリッドに招待しますよ」と、次回作出演をオファーしていた。
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ワイルドさんはオードリーの2人についてどっちがタイプかと聞かれ思わず「オーマイゴッド」とつぶやきながらも、「1人はすごく頼もしくてたくましい。1人はクールでシックだし、ヘアスタイルも好きです」と笑顔で答えた。若林正恭さんは「地味とか暗いとかはあるけれど、シックは初めて言われました」と意外なほめ言葉に喜んでいた。
「トロン:レガシー」は、82年に製作された「トロン」の世界観を踏襲し、最先端の3Dカメラを用いて現代によみがえらせた。デジタル業界のカリスマといわれたエンコム社CEOのケビン・フリン(ジェフ・ブリッジスさん)が謎の失踪(しっそう)をしてから20年、息子のサム(ギャレッド・ヘドランドさん)は、不思議なメッセージに導かれ、想像を絶する世界に迷い込む。そこは父ケビンがコンピューターの中に創造した“理想郷”だった。正体不明の敵の攻撃を受け、命がけの逃亡者となったサムを助ける謎の女クオラ(ワイルドさん)も現れ、サムは人類存亡の鍵を握る究極の秘密を知らされる……というストーリー。
コシンスキー監督は、3年前からベイリープロデューサーと映画の企画について打ち合わせを重ねたと明かし、「オリジナルをそのまま再現したい。さらに、どれだけ新しいものが使えるか試してみたいと話していた」と語った。ベイリープロデューサーは「父と息子のエモーショナルな映画にしよう、当時出てきたばかりだった3Dにも挑戦しようと話した。幸いにもコシンスキー監督とキャストに出会って、素晴らしい映画になりました」と自信の笑みを見せていた。
ワイルドさんはコンピューターのプログラムという役柄について「人間味を完全に取り除くと感情移入できない」と人間ではない演技の難しさを話したが、「格闘シーンでは、振り付けなどもすべて覚え、自分ではできないと思っていたスタントも行えて、本当の意味でクオラになれた」と手応えもあったことを笑顔で語った。近未来的な衣装については「スーツ自体が発光するので、スイッチをつけてみた時は感動。スーツはよろいのようなもので、私の演じるキャラクターにぴったりでした。3Dでみるスーツの美しさにも感動しました」と感想を語った。
映画の宣伝サポーターは「オードリー」のほか、女優の山田優さんも務めており、25日に横浜市内で行われた同映画の公開記念イベントに自らプロデュースしたという近未来的なスーツ(トロンスーツ)姿で登場し、話題を集めた。映画は12月17日に世界同時公開される。(毎日新聞デジタル)
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