モリのアサガオ:撮影終了 伊藤淳史「役者人生の財産」、死刑囚役ARATAは「全身全霊懸けた」

クランクアップ直後の伊藤淳史さん(左)とARATAさん
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クランクアップ直後の伊藤淳史さん(左)とARATAさん

 新人刑務官と死刑囚の友情を描いたドラマ「モリのアサガオ」(テレビ東京系)が5日、クランクアップした。死刑執行が決まった死刑囚の満(ARATAさん)と直樹(伊藤淳史さん)が「償い」をテーマに語り合うという最後のシーンを取り終えた伊藤さんは「普段は役を引きずらないのですが、今回は、撮影の帰りに考えてしまうことも多く、このドラマの存在の大きさを感じました。最初に監督が、『やる意味のあるドラマ』だと言っていたのが、今はよく分かります。僕の役者人生の中でも財産になりました」と晴れ晴れしい笑顔で撮影を振り返った。

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 「モリのアサガオ」は郷田マモラさんが04年4月~07年4月、「漫画アクション」(双葉社)で連載したマンガで、新人刑務官と死刑囚との交流を通じて、死刑制度のさまざまな問題を描き、07年度の文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した。ドラマは、まるで深い“モリ”のように閉ざされた拘置所で、凶悪犯ばかりの死刑囚舎房に配属された温室育ちの新人刑務官・及川直樹(伊藤さん)が、何の前触れもなく、当日の午前中のうちに執行されるため、自分たちのことを“アサガオ”のようだと称して、いつ訪れるとも分からない死の影におびえながら過ごす死刑囚たちと接するうちに、死刑の是非の間で揺れ動いていく……という社会派エンターテインメント。

 死刑囚という難役に挑んだARATAさんは「渡瀬満と主に3カ月間過ごしてきて、正直心も体もボロ雑巾のようになりました。そのくらい全身全霊をかけてできる役柄をやらせていただいたことは幸せです。僕の不器用な全力投球を受け続けてくれた伊藤君に最大の感謝をしています。時代に残る作品になりました」と充実感に満ちた様子で語った。

 ドラマ「モリのアサガオ」は毎週月曜午後10時放送。全10回、最終回は20日。(毎日新聞デジタル)

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