注目映画紹介:「ロビン・フッド」 戦闘シーンばかりでなく父子愛などドラマも重視

「ロビン・フッド」の一場面。(c)2010 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
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「ロビン・フッド」の一場面。(c)2010 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

 イングランドの伝説の義賊ロビン・フッドの“誕生”に迫る歴史活劇映画「ロビン・フッド」(リドリー・スコット監督)が10日、公開された。口承の伝説でのみ存在する英雄だが、実在の人物だと思い違いをするくらい、この映画ではロビン・フッドという男が人間味あふれる人物として描かれている。主演は、スコット監督とは米アカデミー賞を受賞した「グラディエーター」(00年)をはじめ過去4作でタッグを組んだラッセル・クロウさん。この2人だからこそ実現できた重厚でスペクタクル、そして娯楽性に富んだ仕上がりになった。

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 12世紀末、暗殺されたイングランドの騎士になりすまし、ノッティンガムの領主ロクスリーの息子としてその地にとどまることにしたロビン・ロングストライド。もともと正義感が強い彼は、領民たちから信頼を集め、また、その騎士の未亡人マリアンとも心を通い合わせていく。その一方で、イングランド侵略をもくろむフランス軍との戦いに巻き込まれていく……というストーリー。

 さすがはスコット監督、手堅くまとめた感がある。史実を基にして、物語が荒唐無稽(こうとうむけい)にならないよう配慮しながら、壮大な歴史絵巻を作り上げた。戦闘シーンなどのアクション場面だけでなく、ロビンが幼いころ失った父親の存在にも言及し、ロビンとロクスリーの間に芽生える“父子”愛について触れるなど、ドラマ的要素にも力を注いだ。原案と脚本を担当したのは、「ミスティック・リバー」(03年)や「グリーン・ゾーン」(10年)で知られるブライアン・ヘルゲランドさん。ヒロインのマリアン役にケイト・ブランシェットさん、ロクスリー役に名優マックス・フォン・シドーさんやウィリアム・ハートさん、「シャーロック・ホームズ」(09年)の悪役で注目を集めたマーク・ストロングさんが名を連ねている。10日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開中。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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