東京ビッグサイト(東京都江東区)で29日開幕したマンガの祭典「コミックマーケット(コミケ)79」の「コスプレ広場」では、今回も人気マンガやアニメのキャラクターにふんしたコスプレーヤーが集まり、自慢の衣装を披露した。毎回、世間の人気者や人気コンテンツのコスプレが登場するが、今回は、「ワンピース」などおなじみの人気コンテンツに交じって、戦場カメラマンの渡部陽一さんや、「そんな装備で大丈夫か?」というキャラクターのセリフがネット流行語大賞を獲得した「エルシャダイ」のコスプレも登場した。
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スローなしゃべり方と戦場カメラマンという過酷な職業のギャップで今年、一気に時の人となった渡部さんは、カメラにベレー帽、カーキ色のベストと衣装がそろえやすいことも手伝い、コスプレの“テーマ”としても人気を集めたようで、約2時間の取材中に4人を見かける人気ぶり。大きな身振りでアピールするポーズで注目を集めていた。
コミックスの発行部数が累計2億部を突破したマンガ「ワンピース」、来年に劇場版が公開されるアニメ「マクロスF」といった“定番”のコスプレは今回も人気。「ワンピース」は、09年公開され大ヒットした劇場版アニメ「ストロングワールド」の衣装でそろえたグループもいるなど、工夫を凝らしたコスプレも目立った。また、「侵略!イカ娘」「それでも町は廻っている」「ぬらりひょんの孫」など、アニメ化で人気を集めている作品のコスプレも多かった。
コスプレタレントの綾川ゆんまおさんは「他のコスプレイベントは、衣装や完成度を競うことも多いが、コミケではみんなが和気あいあいとコスプレを楽しんでいる。衣装の裏地やアクセサリーなど、誰も気づかないようなところまでこだわっている。コスプレは作品への強い愛情表現の一つだといえるのでは」と分析している。
「コスプレ広場」は、1階レストラン街外の庭園のほか、第2会場として、初日と2日目に西館1階の屋外展示場、3日目は西館4階の屋上展示場を開放。コスプレをするには1日当たり800円の登録料が必要で、安全性の面から30センチを超える長さのものやボールなどの転がるもの、周囲を汚す可能性のあるものなどの持ち込みが禁じられており、コスプレ姿のまま来場することもできない。撮影者側も一脚、レフ板など30センチ以上の撮影機材が持ち込めないほか、無許可での撮影や決められた場所以外での撮影、長時間の拘束などが禁止されており、節度を守った撮影が求められている。なお、11年夏開催予定の「コミックマーケット80」では、持ち込み禁止アイテムなどコスプレ広場のルール見直しが予定されている。(毎日新聞デジタル)
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