就職SP:フジ討論番組「1924」で就活特集 「内定や就職はゴールではない」

「1924」で司会を務める宇多丸さん(左)、細貝沙羅アナ
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「1924」で司会を務める宇多丸さん(左)、細貝沙羅アナ

 19~24歳の若者が出演して社会問題や悩みなどを討論するフジテレビのトーク・ドキュメンタリー番組「1924」で、就職活動をテーマにした「就職SP(スペシャル)」が特集で毎週金曜に連続放送されている。超就職氷河期といわれる今、若者が就職、仕事について語り合うほか、視聴者からの“つぶやき”も募集し、働くことについて改めて考える場を提供しており、番組を企画した編成担当者は「内定や就職はゴールではないということを伝えていけたら」と語っている。

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 「1924」は10年4月に放送を開始。これまでに「脱ゆとり教育」「匿名」「死刑制度」「親子関係」などについて討論を行った。また毎回、フジテレビ独自のミニブログサービス「イマつぶ」に寄せられた視聴者の“つぶやき”をリアルタイムでテレビ画面に表示し、意見や感想を共有している。司会を、3人組ヒップホップグループ「RHYMESTER(ライムスター)」のMCで映画評論家などでも活躍する宇多丸さんと、細貝沙羅アナが担当している。

 「就職SP」は全4回放送で、10年夏まで採用にかかわっていた同番組の編成担当者が企画した。第1回(14日放送)で、「1924就活の現実」と題して外食チェーンを展開する「ワタミ」の渡邉美樹会長・CEO(最高経営責任者)をゲストに招き、渡邉会長の経験に基づくアドバイスを含めた討論を行ったところ、「働いてみないと分からないことは多い。与えられた環境で頑張って、自分の力でいい就職先にすればよい。就職活動に失敗はない」「自分がきついと思えば就職活動はきついと思う。運命の会社に出会いに行くと思えば、つらいだけが就職活動ではないのでは」などという意見が聞かれ、「イマつぶ」での“つぶやき”の数は、他のテーマの放送回よりも多かったという。

 第2回は「就活 学生のギモン・企業のホンネ」と題し、企業の採用担当者が就職活動生の質問に答えるほか、IT企業や人材派遣業などの採用担当者が覆面座談会形式で就職活動の裏話を披露。第3回「就職に対する若者の考えは甘いのか!?」では番組司会者の宇多丸さんが、日本最大規模の就職セミナー会場を訪れ、就職活動生の生の声を取材する。また宇多丸さんは、就職活動中の番組出演メンバーと働くことや社会人論について語り合うという。第4回のテーマは未定。

 企画した編成担当者は、番組で就職氷河期を多角的に取り上げ、就職、仕事についての考え方の多様性を紹介することで「『若者たちにこの就職氷河期を前向きに乗り切ってもらいたい』『働くということは何なのか、もう一度見つめてもらいたい』という気持ちを込めて企画した」という。「視野を広げ、考え方を少し変えるだけで周囲の環境は変わってくるのではないか」ともコメントし、「残り3回の放送でも、内定や就職はゴールではないということを伝えていけたら」と語っている。

 「1924」は毎週金曜深夜1時5分~同35分にフジテレビ系で放送しており、「就職SP」は、第2回が21日、第3回が28日、第4回が2月4日の予定。(毎日新聞デジタル)

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