ラノベ質問状:「神様のメモ帳」 作者のニート経験が出発点 アニメ化も決定

杉井光さん作、岸田メルさんイラストの「神様のメモ帳」6巻(アスキー・メディアワークス)
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杉井光さん作、岸田メルさんイラストの「神様のメモ帳」6巻(アスキー・メディアワークス)

 話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は、“ニート探偵”を名乗るヒロインと、助手を務める平凡な高校生がさまざまな事件に遭遇する「神様のメモ帳」(杉井光著、岸田メル画)です。アスキー・メディアワークス電撃文庫編集部の湯浅隆明さんに作品の魅力を聞きました。

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 −−この作品の魅力は?

 多くの人にとっては取るに足らない、でも少しの人にとってはとても重大な事件を、普段はへたれな主人公のナルミが悩んだり落ち込んだり、ほんの少しの勇気を振り絞ったりしながら解決していくストーリーで、その過程で描かれる感動的なドラマが作品の魅力です。また、そのナルミを助手として使役する引きこもりの“ニート探偵”アリスの、怜悧(れいり)だけど偏屈、その一方でうぶだったりもろい部分があったりするかわいさも見どころです。

 −−作品が生まれたきっかけは?

 もともとは杉井さんご自身にニートの経験があったことが出発点だと思います。最初に杉井さんから構想を聞いたときには、探偵役は引きこもりのむさい男でネットの巨大掲示板でのやり取りを通して事件を解決していく……という話でした。が、その設定はいの一番に両者合意のもと棄却されて、探偵は美少女へと変貌をとげました。

 −−作家さんとイラストレーターさんはどんな方でしょうか?

 杉井さんはマージャンが強そうだったり、楽器がいろいろ弾けたり、本格的なラーメンを作ったりと多才な方です。適当なようでいて、やる時はやる男です。メルさんは、かわいい女の子を描きつつ、独特の空気感を持ったイラストが作品にマッチすると思ってお願いをしました。忙しい中、いつもがんばってすてきなイラストをあげていただいています。ちなみにイケメンです。

 −−編集者として、この作品にかかわって興奮すること、逆に大変なことについてそれぞれ教えてください。

 プロットでは結末が省かれた状態でもらっているので、最初に原稿を読んだとき、いつも最後のどんでん返しと鮮やかなドラマに驚かされます。また、イラストも期待以上にクオリティーの高いものをいただけているので、ダウンロードした画像ファイルを開くときは興奮します。大変なことはお二方とも締め切りが……。

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 おかげさまで「神様のメモ帳」もアニメ化が決定しました。アリスやナルミの活躍がどのように映像化されるのか楽しみにお待ちください。またコミック版も「月刊コミック電撃大王」にて連載中ですので、そちらもぜひ読んでみてください。もちろん小説もまだまだ盛り上がっていきます。どのメディアから入ってもお楽しみいただけるよう、著者の杉井さんはじめスタッフ一同がんばっていきますので、よろしくお願いします!

 アスキー・メディアワークス 電撃文庫編集部 湯浅隆明

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