ドラゴンボールDAIMA
第11話 デンセツ
12月23日(月)放送分
1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回は、“屋上姫”と呼ばれる容姿端麗、成績優秀な生徒会長の霞上澄花と、平凡な男子学生・黛陽平との恋物語を描いたTOBIさんのマンガ「屋上姫」(フレックスコミックス)です。(毎日新聞デジタル)
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高校の入学式の日、陽平は“屋上姫”と呼ばれる1学年上の澄花が、男子生徒に絡まれる陽平の女友達の伊集院結子を「助けてほしそうだったから」という理由で救う姿にほれぼれする。その後偶然、屋上で涙を流す澄花の姿を見かけてしまった陽平が屋上へ駆け上がると、“屋上姫”から「付き合ってみる?」と意外な言葉をかけられ、付き合うことになるが……という物語。
この作品は、TOBI先生との打ち合せ中に「姫キャラが“萌える”。特に守られる姫じゃなくて、騎士の手を引いて正しい方向へ導いてくれるような、強い姫キャラの女の子が“萌える”よね!」という話がきっかけで始まったと記憶しています。一方、そんな“姫”がとらわれてしまったとき、騎士でも王子でもないモブ(端役)の一兵士が、鼻水を垂らして泣きながら、それでも歯を食いしばって助けに行くのはこれまた“萌える”と盛り上がり、そこに先生が得意とする青空、青春の甘酸っぱさをプラスして「屋上姫」が出来上がりました。
連載前の打ち合わせメモを見ると裏切りや一生すれ違い、どうしようもない青春と、手ひどいキーワードが並んでいますが、果たしてマユくんは、“塔にとらわれた姫”を救い出せるのか!? 彼の活躍にご期待ください!
またTOBI先生の描かれる女の子たちは、何気ないシーンで強力な色気を発揮しますが、今作は特に意識的に毎話“ちょい萌え”を入れています。第2話の黒ストッキングを履くシーンや、第3話の指先でリップを塗る場面など。日常の“しぐさ萌え”は物語に直接関係が無くても、どんどん入れていきますので、澄花や結子の指先にもどうぞご注目を!
澄花は何かに追い立てられるように、自分じゃない誰かを演じている。電車で見知らぬ人に「(老人に)席を代わってあげて」と言ったり、部活の勧誘で困っていた陽平の友達を助けたり、正義感が強く、澄花は「助けなきゃ」という気持ちを振り絞って行動する。「澄花が“セレブ”なら、自分は平民だ」と表現する陽平。けれど、陽平には屋上から空を見上げる澄花が「自由になりたい」と言っているように思える。「好きだからこそ理解したい」という陽平の気持ちはどんなふうに届くのか、その過程を早く読みたいと感じさせるマンガです。
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