俳優の北村一輝さん、仲村トオルさん、ともさかりえさんらが出演し、昨年12月にBunkamuraシアターコクーン（東京都渋谷区）で上演された舞台公演「黴菌（ばいきん）」が、WOWOWで20日午後5時から放送される。奇才・ケラリーノ・サンドロヴィッチ（KERA）さんが作・演出を手掛けた「昭和3部作」の第2弾で、高橋恵子さん、岡田義徳さん、緒川たまきさん、生瀬勝久さん、長谷川博己さんら豪華キャストが共演する密室群像劇だ。

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　同作は、敗戦間際と直後の昭和20年代、軍需景気で財をなした五斜池家の洋館が舞台。東京郊外に建つ屋敷には、4兄弟の長男で脳外科病院の院長・藤吉郎（山崎一さん）・フサ（高橋さん）夫妻、病に伏す当主のめかけ・渋澤オト（緒川さん）、藤吉郎夫婦の息子・銀一郎（長谷川さん）、軍の要人の影武者を務める次男・定夫（生瀬さん）、散財を尽くす遊び人の四男・京（北村さん）、五斜池家が経営する工場で足を悪くしたオトの兄・洋平（仲村さん）、洋平が思いを寄せる教師・佐野雪絵（ともさかさん）と、次々にいわくつきの人物が現れる。やがて屋敷の庭で白骨が見つかる。一家に住み着く調雄吉（岡田さん）・園子（犬山イヌコさん）の持つ秘密とは？　ミステリー性や謎を含んだ密室群像劇が繰り広げられる。

　生瀬さんのひょうきんな演技や、二枚目ながら恋愛下手なお兄ちゃんを演じる仲村さんらが観客の笑いを誘い、若手演技派の長谷川さんや、あでやかな着物姿を披露する高橋さん、やんちゃな北村さんなど、個性的で豪華な出演者たちが繰り広げる演技や謎を呼ぶストーリーと人間模様、大がかりな舞台演出など見どころが詰まった公演になっている。

　WOWOWでは、同劇場での舞台公演を「シアターコクーン豪華4本立て」として4週連続で毎週水曜午後5時に放送中。6日には第1弾「シダの群れ 岩松了×阿部サダヲ×風間杜夫」、13日には第2弾の「タンゴ−TANGO− 長塚圭史×森山未來」を放送。第3弾となる「黴菌　作・演出：ケラリーノ・サンドロヴィッチ」は20日、第4弾「十二夜　串田和美×松たか子」は27日に放送を予定している。（毎日新聞デジタル）