スリラー映画「ソウ」のプロデューサー、ステイシー・テストロさんが製作した「パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会」(ニック・トムニー監督)が全国で順次公開中だ。新人監督の登竜門として名高い米サンダンス映画祭で上映され話題になった作品で、オーストラリア出身のトムニー監督が01年に短編として作り、米トライベッカ映画祭などで上映されて多数の賞を獲得した「THE HOST」を、9年かけて長編化し、脚本も手がけた。
ウナギノボリ
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警察に追われる銀行強盗犯のジョン(クレイン・クロフォードさん)は、とある豪邸の家主ウォーウィック(デビッド・ハイド・ピアースさん)をだまし、まんまと家の中に入り込む。ウォーウィックは、まもなく友人たちを招いての晩さん会が開かれるといい、彼はジョンを晩さん会に招待する。ところが、ウォーウィックが、ジョンが銀行強盗犯と知ってしまったことから、和やかなムードが一変し、“悪夢の晩さん会”が幕を開ける。
もともと短編だったものを長編化したために、短編に備わっていたであろう緊迫感が薄まってしまった感はある。だが物語が進むにつれて、当初嫌らしく映っていたジョンが同情される男に、反対に紳士だったウォーウィックがおぞましい男に変わっていく様子は見ていてスリリングだ。また、晩さん会に招待される客とウォーウィックの“正体”に驚かされるなど、作品に備わる独創性はサンダンス映画祭向き。さて、サスペンスファンは、この展開とエンディングをどうとらえるのか。銀座シネパトス(東京都中央区)ほか全国順次公開中。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
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