葬送のフリーレン 第2期
第32話 誰かの故郷
2月6日(金)放送分
話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、60年代の九州で、ジャズで彩られた青春を送る高校生の姿をみずみずしく描いた小玉ユキさんのマンガ「坂道のアポロン」(「月刊フラワーズ」連載) です。担当編集の指宿弥生さん(由木デザイン)に作品の魅力を聞きました。
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−−この作品の魅力は?
友情×ジャズ×恋心=青春! 1960年代後半、地方の町へ転校してきた秀才のボンボン・薫。父の仕事の都合で転校を繰り返してきた薫にとって学校は息苦しいだけの所……。ところが札付きの不良とうわさの千太郎と出くわし、彼がたたくドラムに触れて、ジャズに夢中になり、同級生に恋をし、高校生活が輝きだす!! 見た目も性質も正反対の2人の若者が、ぶつかり合い絆を強めていく直球青春物語。物語を彩るモダンジャズや方言も魅力です!
−−作品が生まれたきっかけは?
「若者たちが出会って生まれる化学変化のようなものを正面から描きたい」。言葉は多少違うと思いますが、小玉さんがそのようなことをおっしゃったのが、方向性を定める発端でした。キャラクターは、2人の対照的な男子という案が既にあり、そこに、昭和の人々のまっすぐな姿勢と、ジャズという熱が加わり、具体的になっていきました。その時ひそかに「この時代設定だとシャツのすそはズボンにイン(入れる)……。若い読者さんが違和感を覚えるか? ……いや、小玉さんなら絶対すてきに描ける!」と思ったことを覚えています。
−−編集者として作品を担当するうえでうれしいこと、逆に大変だったエピソードを教えてください。
読者のみなさまからの反応が一番! 「続きが気になる」「元気が出た」「こんな恋をしたい」など、この声以上に報われることはありません! あとはできたてのネームを見る時。打ち合わせで流れは決めますが、ネームは毎回、予想をはるかに上回るものができてきます。それには小玉さんの妥協しない厳しさや生みの苦しみがあるわけですが。提案した1が、2にも10にもなって返ってきた時、担当して良かったと思います。難しいのは、作者も担当も60年代を生きていないので、資料に当たって取材しても「空気」は想像するしかないことです。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
高校最後の文化祭でジャズの演奏に挑む薫たち。昨年の演奏を超えて、輝く瞬間が訪れるのか、それとも!? 28日に発売された月刊フラワーズ7月号に目が離せない展開が待っています!
みなさまにはこの作品を通して、60年代にあって今にないもの、共通するもの、何かを感じていただけたら最高にうれしいです。作品を彩るジャズの名曲を収めた「坂道のアポロン オリジナル・サウンドトラック」(EMIミュージック・ジャパン)を聴きながら読むのもお薦め!
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