話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、特殊能力者と普通の人間が共存する都市を舞台に、“企業戦士”のスーパーヒーローの活躍を描いた「TIGER &BUNNY(タイガー&バニー)」です。サンライズの尾崎雅之エグゼクティブプロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
−−制作決定の経緯と、アニメにするときにこだわったことは?
本作でのこだわりは、“英雄”としての「ヒーロー」の生活感や日常を、きっちりとしたドラマの中で描こうとしている点ですね。「ヒーロー」の抱える葛藤や人間くささを、いかにリアリティーをもって伝えられるかに腐心しました。会話劇としても完成度の高いものを目指していて、ちょっとしたせりふ一つにも相当気を配ってます。疲れ気味の大人世代が活力を得られるようなものにしたかったので、シリアスな中にも笑いや希望を入れ込むということも強く意識しました。
−−実在の企業のロゴをアニメのキャラクターで使うという発想(キャラクタープレイスメント)はどこから生まれたのでしょうか?
アニメから若干遠ざかっている社会人世代にも見てもらえる作品にしたいと思って、フックとなる仕掛けを考えました。F1マシンのボディーやスポーツ選手のウエアのように、企業ロゴやCI(コーポレートアイデンティティー)などを身にまとったヒーローがテレビ画面の中で活躍する世界観は面白いんじゃないかと。現実とフィクションの地続き感を演出する上でも、作品の世界観を身近に感じてもらう意味でも、実在の企業のロゴは上手く機能していると思っています。
−−作品を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったことは?
「作品からパワーがもらえた」といった感想を多くいただいています。そういったファンの方々の反応が本当にうれしいですね。大変だったのは、やはりキャラクタープレイスメントの取り組み・調整ですかね。協賛企業さんにとっても初の試みということもあり、お互い手探りでしたので、関係者一同かなりのエネルギーと時間を費やしました。キャラクタープレイスメントを通じた現実の世界との「つながってる感」が我々にとっても刺激的だし、作品の勢いにもなっていると思います。今回で一つの新しいモデルを提示できた気がしますので、後に続く企業や作品が出て来てほしいですね(※募集は終了しております)。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
いつも応援ありがとうございます! 新しい取り組みに対して、チャレンジした成果を皆さんに面白がってもらえて本当にうれしく思います。これからも長く、皆さんと一緒に「タイガー&バニー」を育てていきたいと思っています。今後ともご支援・ご声援のほど、よろしくお願いいたします!!
サンライズ 執行役員 エグゼクティブプロデューサー 尾崎雅之
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