仲間由紀恵:男役の方が好き?「女を演じる方が難しかった」 BS時代劇「テンペスト」会見

「テンペスト」会見に登場した(左から)八千草薫さん、かたせ梨乃さん、若村麻由美さん、仲間由紀恵さん、高岡早紀さん、上原多香子さん、藤真利子さん
1 / 1
「テンペスト」会見に登場した(左から)八千草薫さん、かたせ梨乃さん、若村麻由美さん、仲間由紀恵さん、高岡早紀さん、上原多香子さん、藤真利子さん

 7月17日から放送されるBS時代劇「テンペスト」(NHKプレミアム)の会見が19日、横浜市内のスタジオで行われた。主演の仲間由紀恵さん(31)は劇中で男装と女装の両方を演じるが、「今回は男と女の演じ分けを意識していた。声のトーンも、細かいところにも気を使いました」と演技へのこだわりを語った。「元々女の子なのにたくさんの壁が立ち向かってきて、勇敢に乗り越えていく役。女性の柔らかさ、母性を意識して演じています」と力強く語ったが、「男だと思い込んでいたら、後半は女で演じなきゃいけない。真鶴(女性の役名)ってどんなだっけな? と思った。女を演じる方が難しかった」と苦労も明かし、会場を沸かした。

あなたにオススメ

 「テンペスト」は、沖縄出身の作家・池上永一さんのベストセラー小説が原作。幕末、琉球王朝末期の王宮を舞台に、美貌と才能を併せ持つ女性が性別を偽って政府の役人になり、懸命に生きる姿を描く。恋心を封印し、男として生きる決意をするヒロインの真鶴/孫寧温(そん・ねいおん)を、仲間さんが演じる。会見には、仲間さんのほか、尚育王の母・国母役の八千草薫さん、尚育王の大勢頭部(おおせどべ)という女官長役のかたせ梨乃さん、尚泰王の大勢頭部役の藤真利子さん、尚育王の妃(きさき)役の若村麻由美さん、尚育王の姉で琉球の王族神・聞得大君(きこえおおきみ)役の高岡早紀さん、尚泰王の側室で真鶴の親友となる上原多香子さんが参加した。

 劇中の衣装について、「テンペスト」と聞いて、「最初シェイクスピアだと思った」という藤さんは、自分の扮装(ふんそう)に「かたせさんと双子みたい。後半の大勢頭部をやります」と照れながら話し、沖縄の物語は初めてという高岡さんは「日本の時代劇で大奥も経験していますが、それとは全然違うあでやかで魅力のある衣装とすごく個性的な髪形を楽しんでいます」と話した。八千草さんも「白髪は初めて。鏡に映った自分を見て『私なんだ……』と思いました」と明かした。

 役柄について、かたせさんは「八重山の貧しい町に生まれてのし上がった人間で、厳しくて、皆さんのご期待に応えられるように”怖い”です」と自信たっぷりに話し、高岡さんは「(私の役は)琉球王国激動の時代に絶大な権力を持っている。ストレス発散できる役で、テレビドラマは1年半ぶりくらいですが本当に楽しい」と笑顔で話した。

 沖縄出身の上原さんは、沖縄を感じるために帰郷し、首里城に足を運んだといい、「まっすぐに生きてきた女性で、悪気なく真鶴(仲間さんの役)を巻き込んでいく。天真爛漫(らんまん)に演じようと思いました」と話した。「王妃なのに、すぐに追放されてしまうけれど返り咲く役」だという若村さんは「大奥よりも風通しのよい権力争い?  おおらかというか、突き抜けている感じがしました」と作品を説明し、共演者の笑いを誘っていた。

 会見では、ドラマの主題歌が沖縄県出身のアーティスト・安室奈美恵さんの歌う「Tempest」に決定したことも発表された。ドラマはBSプレミアムで7月17日スタート、全10回。毎週日曜日午後6時45分から放送。初回は73分のスペシャル版で放送予定。(毎日新聞デジタル)

ブック 最新記事