注目映画紹介:「行け!男子高校演劇部」 イケメンぞろいのハイテンションコメディー

「行け!男子高校演劇部」の一場面(C)2011「行け!男子高校演劇部」製作委員会
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「行け!男子高校演劇部」の一場面(C)2011「行け!男子高校演劇部」製作委員会

 「ハンサム★スーツ」「高校デビュー」と、笑ってジンワリさせる作品の名手・英勉監督の最新作「行け!男子高校演劇部」が公開中だ。おバカでカワイイ男子高校生のコメディーで、ドラマ「TRICK」や「医龍」などでも知られる個性派俳優の池田鉄洋さんが映画脚本に初挑戦。手放しで笑えて、妙に気分がよくなる快作に仕上がった。

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 男子高に入学したオガ(中村蒼さん)は、演劇部の新入生勧誘公演「ロミオとジュリエット」を見て、ジュリエットに心を奪われる。女子にモテる部活を選ぶはずが、勢いで演劇部に入部。しかし、演劇部はやる気のないアイドルオタクの顧問(池田さん)の下、部員はたった2人で廃部寸前。部活存続のために、親友のカジ(池松壮亮さん)に幽霊部員になってもらいながら、なんとか5人を確保。地区大会に出ることになり、演劇の見学と称して女子に変装して女子高へ。そこでオガはある美少女に一目ぼれ。部員のテンションも高まって……というストーリー。

 単純でおバカな男子高校生たちを演じるのは、イケメン俳優ばかり。お決まりの「太ったメガネ」みたいな子が一人もいない。そのイケメンたちが、「本当はどんな子たちなの?」と思ってしまうほど、全力で「おバカ」になりきっている。最初はハイテンションについていけなかったが、じわじわとこの世界に引き込まれる。池田さんの手がける緻密な脚本のお陰で、後から分かることがいっぱい。そこがなんとも楽しい。作品にメッセージは込めていないらしいが、テーマをごり押ししてくる映画よりも数段好感が持てる。ここに映っているものをただただ楽しめるってエンタメの原点に返っている。それにしても、芝居練習のシーンがあんまりないなあと思っていると、度肝を抜かれた……。想像もつかない展開が待ち受けている。ヒューマントラストシネマ渋谷(東京都渋谷区)、シネ・リーブル池袋(東京都豊島区)ほか全国で順次公開中。(キョーコ/毎日新聞デジタル)

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