トップ・ガールズ:寺島しのぶ、麻実れい、小泉今日子ら7人が共演の舞台 女性の生き方を問う

舞台「トップ・ガールズ」の一場面 撮影:谷古宇正彦
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舞台「トップ・ガールズ」の一場面 撮影:谷古宇正彦

 女優の寺島しのぶさん(38)、麻実れいさん(61)、小泉今日子さん(45)ら7人の女優が共演し、4月にBunkamuraシアターコクーン(東京都渋谷区)で上演された舞台「トップ・ガールズ」が26日、WOWOWで放送される。寺島さん演じるキャリアウーマンのマーリーンを主人公に、さまざまな女性が悩み、もがきながらも力強く生きる姿を通じて、女性の生き方やあり方を問いかける内容だ。

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 「トップ・ガールズ」は、英国の女性劇作家キャリル・チャーチルさんの作品で82年にロンドンで初演された。物語の前半は、マーリーンの昇進祝いパーティーに古今東西の歴史や物語、絵画などに登場した女性たちが駆けつけるという風変わりなエピソード。女性たちはそれぞれの境遇や恋愛、人生を、これぞ“ガールズ・トーク”といった雰囲気で好き勝手にまくし立てる。その後、物語はマーリーンの実生活に移り、男性との競争を勝ち抜いて会社の重要ポストを得たマーリーンの姿と、その成功の裏で彼女が犠牲にしたものが明らかにされていく。

 麻実さんは女性旅行家で紀行作家のイザベラ・バード、マーリーンの姉ジョイス、マーリーンに出世競争で負けた男性の妻「キッド夫人」の3役。小泉さんは鎌倉時代中期の後深草院二条とマーリーンが重役となった人材派遣会社の社員ウィンを演じる。ほかに渡辺えりさん(56)がピーテル・ブリューゲルが描いた絵画「悪女フリート」のフリートとマーリーンのめいのアンジー、鈴木杏さん(24)が「カンタベリー物語」に登場する女性とマーリーンの会社の社員など3役、池谷のぶえさん(40)がアンジーの友人キットなど3役、神野三鈴さん(45)が中世の伝説に登場する女性教皇ヨハンナなど2役を演じる。

 上昇志向にあふれる女性から、淡々と仕事を続ける女性、家庭を重んじる女性など、7人の女優が演じる16人の女性たちは、その性格や生き方こそ違っても、それぞれが問題や悩みを抱えている。それは女性であることから始まり、時代背景、家庭環境、仕事、結婚生活、出産など、現代の女性に通じるものばかり。物語後半、マーリーンが勤める人材派遣会社にはさまざまな女性が人生の転機を求めてやってくるが、その動機には「私の人生、これでいいのだろうか」という自己への問いかけが見え隠れする。それは成功を手にしたマーリーンも同様で、クライマックスには、姉ジョイスとそれぞれの運命や人生を嘆き、激しく言い争う圧巻のシーンが待ち受けている。放送は26日午後11時50分。(毎日新聞デジタル)

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