1964年から89年まで毎年春休みや夏休みなどに公開され、子供たちの人気を集めた「東映まんがまつり」が2日、22年ぶりに「復刻!東映まんがまつり DVD発売記念スペシャルナイト」として一夜限り復活した。東京都千代田区の一ツ橋ホールで行われた同イベントには、“アニソンの帝王”の異名をとる水木一郎さんが登場。水木さんは、「アニソンには人間が忘れてはいけない勇気、夢、希望、正義などがつまってる。だからどこの国の子供たちにも伝わるのだと思う」と力強くコメントした。
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イベントは、DVD「復刻!!東映まんがまつり」の発売を記念して開催され、水木さんをはじめ、アイドルグループ「ももいろクローバーZ(ももクロ)」、往年の人気ヒーローである仮面ライダーX、ペロ、イナズマン、ロボコンが登場。「フィンガー5の大冒険」「マジンガーZ対暗黒大将軍」など74年夏の復刻フィルム上映や、水木さんとももクロのミニライブが行われた。
アニメソング歌手デビュー40周年を迎える水木さんは、「空飛ぶマジンガーZ」「セタップ!仮面ライダーX」「マジンガーZ」を披露。「本当にあっという間だった」と40年を振り返りながらも、当時の少年・少女たちが、現在は“大きなお友達”となり客席に集まり、当時と同様に紙帽子をかぶる姿に感激。「映画主題歌を歌うのが夢だったので、映画館で流れたときには夢がかなってうれしかった」と思いをはせた。一方で、東日本大震災の際には、「俺ができる仕事ってなんだろう……」と思い悩んだといい、そんな中、被災地から「アニソンを歌ってほしい」と声が上がり、実際に被災地に足を運んだことを告白。「みなさんに喜んでもらって、『元気が出た、勇気が出た』と言われ、ああよかったなと思ってやっています」と笑顔を見せた。
ももクロから赤いバラで“Z”の文字をかたどった花束をもらった水木さんは、ももクロのアイドル風の自己紹介をまねて、かわいらしく自己紹介をするなど終始ノリノリ。水木さんは、「ももクロは自分の子供か孫だかわからないけど」と笑わせながらも、「応援しがいがあるよね!トークもこんなにできたら大出世しますよね」とエールを送った。
「東映まんがまつり」は、64年7月に「まんが大行進」として「鉄人28号」「エイトマン」などの子供向けテレビ番組数本を上映したのが最初で、以後定期興行として定着。「東映こどもまつり」「東映まんがパレード」「東映ちびっ子まつり」などのいくつかの名称を経て、「東映まんがまつり」として定着したのは69年の春の興行から。90年3月に「東映アニメまつり」と名称を変更。その後も「東映アニメフェア」と名称を変更しつつ、02年まで続いた。
DVDは、「東映まんがまつり」をそのまま再現したもので、「1973年夏」「1974年夏」「1975年春」「1976年春」の4種類があり、価格は各5040円。初回生産限定版には、当時劇場で販売されていたパンフレットの縮小復刻版が付属する。なお、水木さんが歌うテレビ主題歌をまとめたDVD「水木一郎TV主題歌大全集」は12月7日発売予定。デビュー曲「原始少年リュウ」をはじめ、「マジンガーZ」などのアニメ主題歌、「がんばれ!!ロボコン」「仮面ライダーX」など特撮の主題歌を計100曲収録し、9240円。(毎日新聞デジタル)
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