MEGUMI:子どもが生まれて「母性がすごく理解できた」 3D劇場版アニメ「カンフー・パンダ2」

「カンフー・パンダ2」の日本語吹き替え版でマスター・ヘビの声を担当したMEGUMIさん
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「カンフー・パンダ2」の日本語吹き替え版でマスター・ヘビの声を担当したMEGUMIさん

 米ドリームワークス製作の劇場版アニメ「カンフー・パンダ」(08年)の続編が全国で公開中だ。今回は3Dでの上映(一部劇場を除く)で、前作で修業の末にカンフーマスターとなったジャイアントパンダのポーと、カンフーの達人“マスター・ファイブ”の5人(タイガー、ヘビ、モンキー、ツル、カマキリ)の前に立ちはだかるのは、世界征服を企むクジャクのシェン大老。その一方でポーの幼少時代が描かれ、“父”ガチョウのビンさんとの関係も明らかになるなど、前作以上の波瀾(はらん)万丈の物語が展開している。前作に引き続き、日本語吹き替え版でマスター・ヘビの声を担当した女優でタレントのMEGUMIさんに話を聞いた。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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 −−2度目のマスター・ヘビを演じるにあたって考慮した点は?

 前作もそうでしたが、(日本語吹き替え版の)監督と相談して、優しくて包容力があって、セクシーで、そしてポーを一番許し、受け入れ、サポートする人ということを念頭に置いて演じていきました。例えば「やめて」というせりふ一つをとっても、強いけれど優しさを込めるという監督の具体的な指示の下で、いろんなパタ−ンを試していきました。

 −−そこには、ポーに対する母性もあったはずです。MEGUMIさんご自身、前作公開後の09年にご主人(Dragon Ashのボーカル、降谷建志さん)との間に男児を誕生しました。

 (前作が公開された)3年前では、母性といってもいま一つピンとこなかったでしょう。でも、今は完全に母性のかたまりなので、とってもやりやすかったですし、母性というものをすごく理解できました。言葉にするのは難しいですけれど、子どもは絶対的な存在というか、どんなことをされても嫌いにならない。物理的に別れられないし、最高に好きなんです。可愛いんですよね。その無限なラブ、みたいなものを母性というのかしらと思ったりもします。

 −−今作は、家族の絆がテーマの一つになっていますが、MEGUMIさんはどういうときに絆を感じますか。

 自分が究極につらいとか悲しいときですね。そういうときに家族や友だちという“絆が濃い人”が登場するんです。何か一言を言ってくれたり、ご飯を食べさせてくれたり、「飲みに行こうよ」と誘ってくれたり。本当に打ちひしがれているときに、何をしてくれるわけでもないけれど、子どもとダンナがいてよかったと思ったり。そういうことだと思います。

 −−そのご主人の今作を見ての反応は?

 (公開前の取材の時点で)まだ見ていないんです。前作は見て、「意外とうまいじゃん」と。結構クールな、お厳しい方なので(笑い)。「声も出ていていいんじゃない」みたいな。でも、楽しそうに見てくれていたのでよかったなと思います。

 −−2歳の息子さんの反応は?

 今作はまだ見ていませんが、前作は「DVDをかけてくれ」と持って来るくらい好きです。

 −−マスター・ヘビがお母さんのMEGUMIさんの声だと理解しているのでしょうか。

 何もわかっていないですね(笑い)。何かがガチャガチャ動いていて楽しいという、まだそんな状態です。でも1年後ぐらいにはすべてがわかると思うので……。

 −−そのときはご自分がマスター・ヘビだと明かしますか?

 もちろん明かします、ガンガン。何回も見せて(笑い)。

 −−絆はどうしたら築けると思いますか?

 自分も与えないと。受け身だけではダメ。例えば、お誕生日をしっかり祝うとか、友だちがへこんでいるときは自分からもインフォメーションを送るとか。ベタベタするということではないんですけど、ここ一番のときに押さえておくことがすごく大事だと思います。自分からも絆というものを発信しないと成立しないと思いますね。

 −−どんなときに義父で俳優の古谷一行さんとの間に絆を感じますか。

 今年の父の日に、初めて陶芸に挑戦して、ビールジョッキとはし置きを作って贈ったんですけど、それを渡したときすごくうれしそうにしてくれて、次に会ったときにはそれを使ってくださっていたりすると、「あ、ありがとうございます」みたいな(笑い)。しょっちゅう会ってご飯を一緒に食べてというわけではないですし、おしゃべりな方ではないんですけど、姿だけで絆みたいなものを見せてくれている感じがしますね。

 −−改めてこの作品をどんな人に見てもらいたいですか。

 一見、子ども向けかなと思うような作品ではあるんですけど、子どもは子どもで映像も迫力があって、特に3Dということで「1」より躍動感が出て楽しめると思いますし、大人は大人で、日々のライフスタイルにおける必要な格言、例えば今作では、自分の中に平和を常に唱えなさいという言葉が何回か出てきますが、そうした名言がちりばめられているので、実はいろんな人にフィットしている作品だと思います。中でも普段頑張って疲れている人に見てもらいたいですね。

 <プロフィル>

 1981年、岡山県出身。01年のデビュー以降、バラエティー番組やドラマ、映画などさまざまなジャンルで活躍。主な映画出演作に「HERO」(07年)、「SS」(07年)、「BABY BABY BABY!」(09年)、テレビドラマでは「プライド」(04年)、「上海タイフーン」(08年)、「ライアーゲーム シーズン2」(09年)など。現在、NHK総合の「土曜マルシェ」、フジテレビ系の「知りたがり!」などの情報番組に出演中。

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