注目映画紹介:「ハッピーフィート2」 続編はペンギン父子の物語 家族の共感度アップ

「ハッピーフィート2 踊るペンギン レスキュー隊」の一場面 (C) 2011 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
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「ハッピーフィート2 踊るペンギン レスキュー隊」の一場面 (C) 2011 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

 米アカデミー賞長編アニメーション賞に輝いた「ハッピーフィート」(06年)の続編「ハッピーフィート2 踊るペンギン レスキュー隊」が26日から全国公開された。ダンスを踊らせればピカ一のペンギンのマンブルが、踊りが苦手な息子エリックとともに、巨大な氷山によって島に閉じ込められた仲間たちを救おうと奮闘する。

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 マンブルやお調子者ペンギンのラモン、カリスマ知事ペンギンのラブレイスなど、おなじみの仲間に加え、今回は、空飛ぶペンギンのスヴェンやゾウアザラシのブライアン、さらに、オキアミのウィルとビルといった新キャラクターが登場。とりわけ、食物連鎖の底辺から逃れようと群れに逆らって泳ぐウィルとビルは、ちゃんとした“顔”を持ち、しゃべりもするというユニークさ。2匹のとぼけたやりとりは今作の見どころの一つだ。

 その声を日本語吹き替え版で担当しているのは、「バナナマン」の設楽統さんと日村勇紀さん。その掛け合いの調子のよさはさすがだ。また、エリックの声を担当している人気子役の鈴木福君は父マンブル役の劇団ひとりさんに「素晴らしい」「天才!」といわしめた名演技を聞かせている。このほかに、母グローリア役で歌手のクリスタル・ケイさん、ラブレイスとラモンの2役で山寺宏一さんらが担当している。

 環境問題や野生動物保護について言及していた前作に比べると、物語そのもののスケール感はせばまったものの、子供の成長とそれを見守る父親の苦労という点でのファミリー層の共感度はアップした。なお、オリジナル(字幕)版の声優は、イライジャ・ウッドさんやロビン・ウィリアムズさんが前作から続投し、オキアミのウィルとビルをブラッド・ピットさんとマット・デイモンさんが担当している。そちらも気になるところだが、字幕版は上映館が少ないので見るときには注意が必要だ。26日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。3D版も同時公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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