映画「ロボジー」(矢口史靖監督)で“73歳のロックンローラー”五十嵐信次郎として映画初主演を果たしたタレントのミッキー・カーチスさん(73)が28日、東京都千代田区のルミネ有楽町店の屋外イベントスペースであった映画の公開記念イベントにバンド「シルバー人材センター」の一員として登場。1958年の「第1回日劇ウェスタンカーニバル」以来、平尾昌晃さん、山下敬二郎さんと共に「ロカビリー3人男」と呼ばれ人気を誇ったカーチスさんは、かつて日劇があった場所での半世紀ぶりのライブに「なつかしいな。昔は黄色い声が聞こえたけど、今日は紫だ」と笑いを誘いながらも、ノリノリな様子で同映画の主題歌「MR.ROBOTO」やロカビリーメドレー、劇中に登場する最新二足歩行ロボット“ニュー潮風”と共に軽快なダンスも披露し、集まった観客を盛り上げた。
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「シルバー人材センター」は同映画のサウンドトラックに参加するミュージシャンらで結成され、ロックバンド「ゴダイゴ」のミッキー吉野さん、浅野孝已さんも参加。イベントには矢口監督も登場し、「本当に失礼なんですけど(カーチスさんの)歌手時代をほとんど知らなくて……こんなにかっこよかったんだと。映画ではひどいことをしました」と突然“謝罪”。カーチスさんは「とんでもないです、ありがたいです」と笑顔を見せながらも、ロボットの中に入る役どころであることから「今年の正月すぎに北九州で撮ったのですが、マイナス2度でステテコ1枚。寒かったです」と厳しい撮影であったことを明かした。
また、約200人以上のオーディションの中から選ばれたカーチスさんについて、矢口監督は「普通オーディションに欠席はあまりないんですが、今回は当日に欠席が結構いて、熱が出たと具合の不調を訴えていた」と明かし、「撮影半ばで主役ができないとなるのは困るので、すこぶる健康なおじいさんが必要だった」とカーチスさんの起用理由を説明。カーチスさんは、「もともと監督のファンで、オーディションでは『ひげ切ってもいいか』とかいろいろ言われましたが『なんでもしてください』と言った」とちゃめっ気たっぷりに笑い、「年寄りから子供まで、男も女も全員楽しめる楽しい映画。(映画に出演できて)本当に幸せです」と笑顔で呼びかけていた。
映画は弱小家電メーカー(木村電器)の3人組が、企業広告を目的に社長に言われて開発中だったロボットが、発表の場であるロボット博直前に大破。その場しのぎで、中におじいちゃんを入れて出場したら、こんな動きは見たことがないと大評判。一躍人気者に……というストーリー。女優の吉高由里子さんがロボットおたくの女子大生を演じるほか、木村電器のドタバタトリオを俳優の濱田岳さん、お笑いコンビ「Wエンジン」のチャンカワイとして活躍する川合正悟さん、俳優の川島潤哉さんが演じ、田畑智子さん、和久井映見さん、小野武彦さんらが脇を固める。映画は12年1月14日公開。(毎日新聞デジタル)
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