妊娠9カ月の小雪さんが、産休前、最後の仕事となる映画「ALWAYS 三丁目の夕日‘64」(山崎貴監督)の完成披露舞台あいさつに、主演の吉岡秀隆さんに手を引かれて登場した。ワイン色のゆったりとしたワンピースに身を包んだ小雪さんは、劇中で臨月を迎えた自分の役を振り返り「疑似体験させていただいた。いい経験をさせていただいた。今もこの映画に縁を感じています」といい、臨月について「自分以外のものを守ろうとする気持ちが自然と芽生えます。母親になるために神様が決めた10カ月なんだな。想像でしか分からない部分が多かったんですけれど、今ひしひしと実感しています」と幸せそうに語った。
あなたにオススメ
来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹” 朝ドラヒロインまで手が届くか
小雪さんは、臨月の演技について助産師さんにいろいろ聞いたといい、「不思議な感覚なんですけれど、ずっと臨月(の格好)だったんで、吉岡さんにはいろいろ助けていただいた。本当に腰痛になっていましたし、リアルですね」と話し、「この作品を見て、温かい気持ちになって、いろんな人生を振り返ってみんなと会話していただけたら幸せ」と笑顔でPRした。山崎監督は、小雪さんの出産予定日が映画公開の2日後の12年1月23日だと明かし、「なんとか1月21日に産んでいただきたい!」と懇願。小雪さんは「今も、拍手の音で反応しています。聞こえていると思います」と笑顔で答え、会場を盛り上げていた。
映画は、昭和30年代の日本の街並みをありありと描いた映画「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズの第3弾で、シリーズ初の3D作品。舞台は前作から5年後、東京五輪開催の64年。開催国となった日本は、高度経済成長のまっただ中にあった。しかし「夕日町三丁目」には、以前と変わらぬ風景が広がっている。もうすぐ家族が1人増える予定の「茶川家」、事業も快調で“日本一の会社にする”夢にまっしぐらの「鈴木オート」など、住民たちは、それぞれににぎやかな日常を過ごしている……という設定。
舞台あいさつには、小雪さんと吉岡さんのほか、堤真一さん、堀北真希さん、もたいまさこさん、薬師丸ひろ子さん、小清水一揮さん、須賀健太さんが登場。客席には、主題歌を担当した「BUMP OF CHIKEN」も駆けつけた。吉岡さんは「ALWAYS史上最高の作品が出来ました。三丁目に行って、元気を出しましょう!」とアピールした。映画は12年1月21日全国東宝系でロードショー。(毎日新聞デジタル)