東山紀之:精神鍛錬求め「居合」に初挑戦 スペシャルドラマ「必殺仕事人 2012」

 「少年隊」の東山紀之さんが、19日放送のスペシャルドラマ「必殺仕事人 2012」(ABC/テレビ朝日系)を前に、抜刀術の居合に初挑戦したことが明らかになった。居合の流派のひとつであり、坂本龍馬などを輩出した「北辰一刀流玄武館(ほくしんいっとうりゅうげんぶかん)」に入門し、けいこに臨んだ東山さんは、「細部にわたる日本の人々の意識の高さを感じましたし、日本刀の美しさ、芸の高さも体感できた気がします。真剣の刃の部分を『しのぎ』と言い、『しのぎを削る』という言葉の由来にもなっているのですが、まさに今の僕を表してる言葉だと改めて感じました。新たなものを体験し、また高みへと行きたいですね」と力強く振り返った。

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 「必殺仕事人」は、故・藤田まことさん主演の時代劇で、1972年の「必殺仕掛人」から20年にわたって放送された。07年に新たな仕事人(東山さん、松岡昌宏さん、大倉忠義さん)を迎えて15年ぶりにスペシャルドラマとして復活し、09年には17年ぶりに連続ドラマ「必殺仕事人2009」として放送され、好評を博した。10年7月には、中村主水(もんど)としてシリーズを支えてきた故・藤田さんにささげる「必殺仕事人2010」も放送。今回の「必殺仕事人2012」では、東山さんら“新生・必殺仕事人”たちが、高橋英樹さん演じる弥勒坊燕斎(みろくぼう・えんさい)に立ち向かう。

 居合は、日本刀をさやに収めた状態で帯刀し、さやから抜き放つ動作で一撃を加えるか相手の攻撃を受け流し、二の太刀で相手にとどめを刺す形や技術を中心に構成された武術。藤田さん亡き後の“仕事人”の座長として、役者として、本格的に居合を習得したいと決意したという東山さんは「昨年、三島由紀夫先生の作品を読み込む機会がありまして、武士道・芸道を極めていきたいと思ったんですよ。日本人の美意識の高さというものを考えたときに、ふと真剣が思い浮かびまして、居合を体験してみたいなと思ったんです」とそのきっかけを明かした。

 東山さんは、門下生とともに寒い道場のぞうきんがけから始めたといい、木刀で構えと素振りのけいこに臨んだ。刀の持ち方や角度、膝の立て方など細かい指導を受け、堂々としたたたずまいを見せた東山さんだったが、居合の術に試行錯誤する場面もあったという。指導した「北辰一刀流玄武館」の六世宗家・小西真円一之さんは、「心身と向かい合っている方なので、反応の返りが早い」と東山さんの会得の早さに驚いていたようだ。

 スペシャルドラマ「必殺仕事人2012」は、19日午後9時放送。(毎日新聞デジタル)

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