元NHK報道記者でジャーナリストの池上彰さんが“メディアリテラシー”をテーマとしたNHKの小学高学年向けの教育番組「メディアのめ」の進行役を務めることになり、15日に東京都内で行われた取材会に登場した。池上さんが05年にNHKを退局して以降、同局の番組にレギュラー出演するのは初めてで、番組出演のきっかけを「下世話なことを言うと、『週刊こどもニュース』(94~04年にキャスターを担当)を一緒にやっていた若手ディレクターがチーフプロデューサーになっちゃった。『やってくれ』と言われて、しょうがないかな……となった」と笑顔で明かした。
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また、藤森康江チーフプロデューサーは、池上さんが現在、取材や執筆を中心に活動していることについて「番組は月一で2本収録という形で進め、池上さんの取材活動を邪魔しないペースでやらせていただく」と話した。
「メディアのめ」は、テレビやインターネット、雑誌、新聞などのメディアを取り上げ、各メディアの特徴や活用方法を小学4~6年生向けに解説する教育番組。番組では池上さんが進行役を務め、中学2年の安保泰我さんに“メディアリテラシー”について分かりやすく解説していく。4月9、16日放送の第1回は「写真のアップとルーズ~切り取り方で世界が変わる~」をテーマに写真について解説。今後は「新聞」「ホームページ」「統計・グラフ」などのテーマは取り上げる。
池上さんは番組のコンセプトについて「昔の子どもは読み書きができればよかったのですが、さまざまなメディアが出てきて、子どもたちはケータイなどで発信する立場になった。さまざまなメディアについての読み書き、リテラシーが必要になっています。4月からの小学校の教科書ではメディアリテラシーが大きく取り上げられていまして、私の書いた文章がいくつかの教科書に掲載されます。この番組を教材として使ってほしいですね」とコメント。さらに「メディアがメディアリテラシーを取り上げることは大変難しいんですね。身が引き締まる思いがあります」と話していた。
番組はEテレで4月9日から毎週月曜午前9時25~35分に放送。(毎日新聞デジタル)
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