俳優の窪塚洋介さん(32)が18日、東京都渋谷区のライブハウス「渋谷WWW」で行われた映画「モンスターズクラブ」(豊田利晃監督)の公開記念ライブイベントに登場。トークショーで設けられた観客との質疑応答で観客の女性から「私は映画女優になるので、その時は共演してください」と声をかけられる突然の“ハプニング”に「二つ返事はしないけど。面白い作品で巡り合いましょう」と笑顔で応じていた。
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映画は、米国の“爆弾魔”通称ユナボマーの犯行声明文を豊田監督が読んだことから作られた。社会と隔絶された雪山で孤独に生きる垣内良一(瑛太さん)は、日本の社会システムを壊そうと、爆弾を作って企業に送りつけることを唯一の“仕事”にしていた。最後の“偉業”を達成しようとしていた夜、良一の前に自殺した兄ユキ(窪塚さん)が現れる……という物語。瑛太さん、窪塚さんのほか、ロックバンド「RIZE」のベーシストで映画初出演のKenKenさん、草刈麻有さん、現代美術家のピュ~ぴるさん、松田美由紀さん、國村隼さんらが出演している。
この日のイベントには、250組500人が抽選で選ばれ、招待された。同作の挿入曲を手がけた元「BLANKEY JET CITY」のベーシストで、現在はバンド「Signals」で活動する照井利幸さん(48)と豊田監督による音楽と映像のコラボレーションライブと、窪塚さん、豊田監督のトークショーを開催。ライブは、豊田監督が手がけた映像に合わせ、照井さんが挿入曲「風の街」など全8曲を約1時間にわたってアコースティックギターで奏でた。観客は固唾(かたず)をのんで聴き入り、大きな拍手を送っていた。
質疑応答は司会を務めた渋川清彦さんが壇上から呼びかけたことで行われ、「監督はなぜ照井さんを起用したのか」など自由な問いかけが多数あり、豊田監督は「照井さんがマスタリングまでしたのに出さなかったCDがあって聞いていて、撮影中にその曲が頭に流れたので連絡しました」と回答していた。
窪塚さんは、ライブで劇中に登場する宮沢賢治の詩「告別」を、照井さんが演奏する挿入曲「Garin Peiro」に合わせて朗読。「みんな(観客)が生徒に見えました」とおどけつつ、「今日昼間に全部読んでみて、ぐっと来る瞬間があった。宮沢賢治の気持ちがすっと入ってきて涙があふれてきた。こういう詩だったのかって(思った)」と語った。イベントの最後には「この『このモンスターズクラブ』という爆弾で世の中を爆破いたします」と宣言、豊田監督も「爆破しましょう」と応じていた。
21日からユーロスペース(東京都渋谷区)などで上映される。(毎日新聞デジタル)
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