俳優の瑛太さんが23日、東京都内で行われた主演映画「モンスターズクラブ」(豊田利晃監督)の試写会舞台あいさつに共演者の窪塚洋介さんと一緒に登場した。昨年の撮影中、つらいことがあったという瑛太さんは、初共演となる窪塚さんに長時間話を聞いてもらっていたと言い、「この人にいろいろ話聞いてほしいなと、死生観みたいなことってなんなんだろって、すごい窪塚さんに救われました。だから俺は最後まで(できたし)、背中を押してくれたのは窪塚さんでしたね」と振り返り、窪塚さんは「瑛太はすごい凜(りん)としてた。正直、俺にはできなかったかもしれない。それは瑛太のすごさだし、ありがたかったのは俺のほうやで」と主役を褒めたたえた。
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豊田監督の「青い春」で映画デビューした瑛太さんは、本作が同監督作品4作目の出演で初の主演。瑛太さんを起用した経緯について、豊田監督は「新井(浩文)くんに電話したら、そこの横に瑛太がいて、映画のことを話したら、俺がやりたいと言ってくれたのが経緯。この映画は瑛太でよかった。ストイックな感じを持っているし、新たな魅力を作れると思った」と語り、瑛太さんは「やるべきものが目の前にやってきて、運命みたいな。それにしっかり応えたいと思った」と出演について振り返っていた。
瑛太さんは役作りのため、撮影に入る前、山小屋のセットに1人で1泊した時、劇中に登場する白塗りの人物が実際に現れてビックリしたというエピソードを披露。「(その白塗りの人物は)監督に指示された助監督さんで、それから寝ようと思っても寝れないし、怖いし。ちょっと音が鳴るだけで、またきたと思って。本当にひどい監督」と苦笑い。監督は「(撮影した)去年で一番笑ったことでしたね」と笑顔で語り、観客を笑わせていた。
「モンスターズクラブ」は豊田監督が、70年代に全米を震え上がらせた爆弾魔“ユナボマー”の犯行声明文を読んで影響を受け、製作。社会と隔絶された雪山で孤独に生きる垣内良一(瑛太さん)は、日本社会のシステムを壊すという使命を果たすため、爆弾を作ってはあらゆる機関や企業に送りつけていた。そして、最後の仕事を達成しようとしていた夜、良一の前に自殺した兄のユキ(窪塚さん)が現れる……というストーリー。瑛太さん、窪塚さんのほか、草刈麻有さん、松田美由紀さん、ロックバンド「RIZE」のベーシストで映画初出演のKenKenさんなどが出演する。4月21日から公開予定。(毎日新聞デジタル)
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