ディズニー/ピクサーの13作目の劇場版アニメ「メリダとおそろしの森」が21日に封切られる。毎回新しい仕掛けで観客にサプライズを提供するピクサー。今回も、主人公が初の女性キャラクターであったり、英スコットランドを舞台にした初のおとぎ話であったり、さらに時代が中世であったりと、新たな試みにあふれた作品となった。
ウナギノボリ
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スコットランドのとある王国の王女メリダは、しつけに厳しい母エリノア王妃への反抗心から、自分の運命を変えてほしいと森の魔女に頼み込む。すると魔女はメリダの願いを聞き入れ、エリノアを熊に変えてしまう。熊は王国にとって最も恐れられる存在。熊の正体を知らない男たちは、熊を仕留めようと狩りに繰り出す……という展開。
赤い巻き毛をはね上げながら森の中を駆け回る幼いころのメリダ。愛馬にまたがり森の中を疾走するメリダ。母親とケンカしてふくれっ面をするメリダなど、とにかく表情も、動きも、その一つ一つがエクセレント! その映像を支えるのが、製作総指揮のジョン・ラセターさんいわく「服の上に別の服を重ねるなど、いまだかつて誰もやったことのない複雑なレベル」のCGアニメーション技術だ。メリダのカーリーヘアにしても、カールアイロン用プログラムを開発し、手作業で一つ一つカールを作り、その執念ともいうべき労によって仕上げるのにその部分のみで3年もかけたというから驚きだ。
誇るべきは技術面だけではない。常に身近なテーマを扱いながら、決してそれが陳腐な話にならないのがピクサー作品の魅力。今回も、母と娘、家族愛といった極めてオーソドックスなテーマにもかかわらず、さまざまな仕掛けを用意し、夢いっぱいの冒険譚に仕上げている。監督は「Mr.インクレディブル」(04年)や「レミーのおいしいレストラン」(07年)でストーリー監修を務め、今作が長編デビュー作となるマーク・アンドリュースさん。なお、日本語吹き替え版ではメリダの声を、AKB48の大島優子さんが担当している。同時上映は、「ニセものバズがやって来た」「月と少年」。21日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。3Dも同時公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
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