幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催中の「東京ゲームショウ2012」で20日、SNSサービス「GREE(グリー)」を運営する同社の田中良和社長が「スマートデバイスがもたらすソーシャルゲームの進化」と題した基調講演を行った。
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田中社長は「端末や通信インフラの進化で、ゲーム内容も進化していく」「映像やグッズ展開などで、ソーシャルゲーム発の文化を創出する」「新興国市場を中心に、さらなるグローバル展開を目指す」という三つの目標を語った。
自らもゲーマーだったという田中社長は、ハードウエアとインターネットの進化に伴いソーシャルゲームが誕生したと分析。今後もスマートフォンの性能が飛躍的に向上し、通信インフラも3G回線からLTEへの移行が見込まれる中、ソーシャルゲームにも、よりゲーム性やストーリー性が求められるようになると分析。その後、開発中の自社タイトル「モンプラスマッシュ」や、「メタルギアソリッド ソーシャル・オプス」(コナミデジタルエンタテインメント)などの最新ソーシャルゲームを紹介した。
またマンガやゲーム発のコンテンツが映画やアニメ、キャラクター商品などに展開する中で、文化として定着していったように、ソーシャルゲームでも他領域への展開をめざすとコメント。9月中に設立する新会社「グリーエンターテインメントプロダクツ」を通して、積極的な商品開発・展開を進めていく意向を示した。ゲームだけでなく世界観やキャラクターなどを、幅広く愛してもらえるようなファンを増やしたいと話した。
また、先進国を上回るハイペースで新興国にスマートフォンが普及している現状を紹介。ゲーム市場も日本が70億ドルから100億ドル、全世界では440億ドルから620億ドルと、2010年から2020年で1.5倍に成長すると分析した。そして世界169カ国にゲームを配信する「グリー・プラットフォーム」を通して、さらなるグローバル展開を進めていきたいと抱負を語り、「一緒に産業を広げていきましょう」と会場に呼びかけた。(小野憲史/毎日新聞デジタル)
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