注目映画紹介:「推理作家ポー 最期の5日間」 ポー初心者でも純粋に楽しめるミステリー

(C)2011 Incentive Film Productions,LLC.All rights reserved.
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 エドガー・アラン・ポーの死は謎に包まれているという。その最期の日々を、フィクションを織り交ぜながら描いたミステリー映画「推理作家ポー 最期の5日間」(ジェームズ・マクティーグ監督)が12日に公開された。1849年米ボルティモアで、猟奇的な殺人事件が連続して起こる。犯行の手口はすべて、ポーの小説やアイデアをまねていた。警察からの要請によって、ポーは捜査に協力するが、犯人は恋人エミリーを誘拐し“挑戦状”をつきつけてくる。

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 監督は、「マトリックス」シリーズのアシスタントディレクター(助監督)をへて、「Vフォー・ヴェンデッタ」で監督デビューしたマクティーグ監督。主人公のエドガー・アラン・ポーに、「2012」(09年)や「シャンハイ」(10年)などで主演したジョン・キューザックさん。事件の捜査にあたる刑事に、「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」(11年)のルーク・エバンスさん、エミリー役を「メン・イン・ブラック3」(12年)などのアリス・イブさんが演じる。

 ハンナ・シェイクスピアさんとベン・リビングストンさんの2人の脚本家は、「モルグ街の殺人」や「告げ口心臓」「落とし穴と振り子」といったポーの作品にインスピレーションを受けて犯行を重ねる殺人鬼を作り上げ、ポー自身が捜査にかかわるというストーリーを編んでいった。それだけに、ポー作品に詳しくない筆者にはスルーしてしまう小道具やせりふも、おそらくポーのファンには、真犯人につながるヒントだったり、ポー作品を示唆するものだったりするのだろう。そうした点で、ポーファンにはファンならではの、ポー初心者には純粋なミステリーとしての楽しみ方ができる作品に仕上がっている。12日から丸の内ルーブル(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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