ボクシング・五十嵐俊幸選手:「新しい歴史を刻みたい」 ナルバエス選手との対戦を前に意気込み

WBC世界フライ級王者の五十嵐俊幸選手(C)NAOKI FUKUDA
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WBC世界フライ級王者の五十嵐俊幸選手(C)NAOKI FUKUDA

 ボクシングのWBC世界バンタム級王者の山中慎介選手(帝拳)、WBC世界フライ級王者の五十嵐俊幸選手(同)が臨むダブル世界タイトルマッチが3日、「ゼビオアリーナ仙台」(仙台市太白区)で開催される。試合の模様は東北復興支援チャリティーイベントとして、「TOUCH!WOWOW 2012」内で無料生中継される。初防衛戦となる今回、これまで22戦無敗の強敵ネストール・ナルバエス選手(アルゼンチン)と対戦する五十嵐選手に意気込みを聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 −−現在のコンディションはいかがでしょうか?

 けがや風邪などで体調を崩すこともなく順調に来ています。

 −−前回の試合が7月で、試合間隔が短いと思うのですが。

 休みが終わって練習を再開した時点で次の対戦が決まったということを聞きました。逆に前回は間隔が長かったということもあって、そのギャップもあるのか、すごくあっという間というふうには思いました。

 −−短い間隔というのはコンディションを作る上で難しいのでしょうか?

 調整期間が短いというのはそれなりに大変で、僕の場合は体重がネックになってくるのですが、間が短かった分、悪くいえば筋力とかが戻り切っていない部分があり、よくいえば体重が増えすぎていないという点もあります。それがどう作用してくるかは試合をしてみないと分かりませんが、減量の面については前回よりはだいぶ楽かなという感じです。

 −−前回はどんな気持ちで世界戦に臨んだのでしょう?

 特に緊張することもなく、いつも通りに臨めたと思います。

 −−念願の世界王者になった時の気持ちは?

 不思議な感じでしたね。高校のボクシング部でボクシングを始めたときは想像もできなかったですし、当時はここまで続く道だとも思っていませんでした。十何年かけてここまでこられてうれしいことはうれしいのですが、自分がチャンピオンでいいのかなというか、何か意外とクールな感じでした。

 −−次の対戦相手、ナルバエス選手については?

 Youtube(ユーチューブ)で少し見ただけですね。あまり相手のことを研究しないので、右か左か、ファイターかアウトボクサーかが分かればそれでいいです。なので、相手のことを過大評価することも過小評価することもないですし、リングに上がってからどう戦うか考えてやろうと思っています。

 −−今回は東北復興支援イベントということで、秋田出身の五十嵐選手にとっては何か特別な思いはありますか。

 地元が近いということはうれしいことですし、それによって地元からの応援も前回にも増して多くの人が来られるので、すごいうれしいですね。

 −−応援に来てくれた人たちに自分のどういうところを見てほしいですか。

 アウトボクサーとしての概念が強いと思うのですが、スピードだけでなく、前回のハロ戦で覚えた打ち合いも見せ場の一つとして、なんでもできるぞというところを見せたいと思います。

 −−初防衛戦にかける思いは?

 初防衛は誰からも難しいと聞きますし、自分自身も日本タイトルのときに一度だけ初防衛に臨みましたが、すごいしんどい思いをしたので、楽に勝てるとは思っていません。五輪出身選手からプロに転向してチャンピオンになった2人の先輩は初防衛に失敗しているので、なんとかここで1回でも防衛してまた新しい歴史を刻めたらいいなと思います。

 −−今後の目標は?

 まずは1回防衛して、五輪選手からの世界チャンピオン初防衛ということを達成した先には、ずっとフライ級でやっていくつもりなので、防衛回数にこだわっていきたいと思います。

 WOWOWでは、五十嵐選手とナルバエス選手の一戦を3日午後4時45分からWOWOWライブで無料で生中継する。

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