バレエダンサーのプロを夢見て進む子どもと家族のドキュメンタリー作品「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」が2日、公開された。6人の子どもたちのバレエに懸けるひたむきな情熱を臨場感たっぷりに映し出している。6人はニューヨークで開催される世界最大のコンクール、ユース・アメリカ・グランプリ(YAGP)を目指す。ジャーナリスト出身のベス・カーグマンさんの監督デビュー作だ。
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YAGPは、9~19歳を対象に国籍を問わず、世界各地の予選を勝ち抜いたバレエダンサーの卵たちが集まってくるコンクール。ここを通過すると奨学生として世界有数のバレエスクールで学ぶ機会が与えられる。天才的な才能を持つアランやシエラレオネで戦災孤児だった黒人の少女ミケーラ、セレブな高校生のレベッカ、コロンビアにいる家族を支えるために頑張るジョアン、子どもたちに過大な期待を寄せる日本人の母を持つハーフのミコとジュールズの姉弟。6人は家族に支えられながらコンクールに向けてレッスンを積む……。
冒頭、掃除しているレッスン場の床からダンサーの足元へと入るこの映画。いきなり臨場感が伝わってくる。レッスン中の姿だけでなく、カメラは家庭の中にまで踏み込み、1人1人の物語を丁寧につむぎ出していく。夢に懸ける子どもたちが出てくる映画は多いが、これほど出自がさまざまなのもめずらしい。親からは経済的な負担も語られるが、それもうれしい苦労なのかもしれない。こと日本人の母親の姿は、我が子のお受験のために頑張る母親の姿とも重なって見える。未来のダンサーはバレエがうまいだけではなかった。プレッシャーやけがとの闘いに打ち勝とうという、精神力の強さがあった。さまざまな角度からのカメラワークを組み合わせたコンクールの場面では、審査員の表情もとらえていて臨場感にドキドキしてくる。Bunkamuraル・シネマ(東京都渋谷区)ほか全国で順次公開。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
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