俳優の玉木宏さんが21日、東京都内で行われた舞台「ホテル マジェスティック~戦場カメラマン澤田教一 その人生と愛~」製作発表会見に登場。舞台初出演で主演に抜てきされた玉木さんは「20代後半から舞台に挑戦したいと思っていたので楽しみ。けいこが始まらないと分からないので今は知識を頭に入れて探り探りです。しっかり演じたい」と意気込んだ。青森出身の主人公を演じる玉木さんは妻役の酒井美紀さんと「夫婦の会話」で津軽弁を披露するという。
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舞台は、ベトナム戦争取材のため65年に現地へ赴き、66年に「安全への逃避」でピュリツァー賞を受賞したカメラマン・澤田教一さんと澤田さんを取り巻く妻や親友、同僚らの人間模様を、世界中のマスコミの取材拠点だった「ホテル マジェスティック」を中心に描くオリジナルストーリー。脚本を樫田正剛さん、演出を星田良子さんが手がける。
キャストは玉木さんと酒井さんのほか、米軍所属の日本人雇い兵・湯川春生を徳山秀典さん、澤田の中高の同級生・中嶋謙三を劇団EXILEの秋山真太郎さん、戦場カメラマンを志願する平良かおるを元宝塚歌劇団男役トップスターの紫吹淳さん、澤田が所属する通信社のサイゴン支局員・大河内竜司を別所哲也さんが演じる。
澤田の妻・サタを演じる酒井さんは「資料を読んでサタさんの強さに心が震えた。夫が戦場に行くことに反対しながらも夫の気持ちを尊重する強さ、覚悟が輝かしく見えた。年上の奥さんなので、大きな懐で夫を包み込んでいきたい」と話した。一方、紫吹さんは「宝塚を辞めて、自分が演じてきた男役をかっこいいと思っていたけれどそんな男性は実際にはいない。そんな中、唯一すてきだなと思ったのが玉木さん。日本人にこんなかっこいい人がいるんだと思った」とまさかの“告白”に会場は盛り上がり、さらに「なんで私が奥さん役じゃないの? 年上だったらいいじゃない」と“暴走”する紫吹さんを別所さんが「抑えて」となだめる一幕もあった。
演出を手がける星田さんは「今まさにやらなければいけない熱いテーマ。今なぜベトナム戦争なのか。その疑問に答えられる、記憶や記録に残る、熱くて感動的な舞台にしたい」と意気込んだ。
なお、一部報道で恋人との半同居が伝えられた玉木さんだったが、クリスマスの予定について聞かれると「仕事です」と答え、仕事のあとの予定については「何も予定はないです」と硬い表情を崩さなかった。
公演は東京公演が新国立劇場(東京都渋谷区)で13年3月7~17日、大阪公演が森ノ宮ピロティホール(大阪市中央区)で3月20~24日、名古屋公演が名鉄ホール(名古屋市中村区)で3月26、27日。(毎日新聞デジタル)