北乃きい:「アンフェア」新作SPドラマに主演 見どころは「前回より激しいアクション」

関西テレビ提供
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 人気ドラマ「アンフェア」シリーズの最新作となるスペシャルドラマ「ダブル・ミーニング Yes or No?」が3月1日に放送される。今回は11年に放送されたスペシャルドラマの2年後を描く続編。篠原涼子さんが演じた雪平夏見の後任となる刑事・望月陽(あきら)役で前作に続いて主演を務めるのは女優の北乃きいさんだ。再演にあたって役作りで髪を35センチカットするなど気合十分の北乃さんに作品にかける思いなどを聞いた。(毎日新聞デジタル)

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  −−再び演じることになった望月という役の魅力は?

 自分にうそをつかないところと、正義感、責任感があるところですね。それに、後先考えずに行動するところも、自分では長所だと思ってます。望月は言いたいことを押さえずに全部言うので、そういうところです。仕事場で普通は上司に言わないようなことを言うので、そういうところはすごく気持ちがいいです。

 −−タイトルに「Yes or No」と入っていますが、望月に対して「No」と思う部分は?

 前作はありましたけど、そこからだいぶ成長しているので特にないです。前作は人の話を聞かないところとか、何か言われても「よくわかんないですねぇ」みたいな部分があって、本気で理解しようとしてなかった気がするんです。でも、今回はその辺りが少し成長してるかなと思いました。

 −−前作から時間をおいて同じ役をするのは初めて? 役を取り戻すためにしたことは?

 初めてです。でも前作の望月とだいぶ違うので、ちがう役を演じているような感じでした。発言とか、前作では疑問形が多かったんです。「それって○○なんですか?」「○○じゃないんですか?」とか。今作では「○○だと思います」「○○なので××をしましょう」っていう指示の方が多くなっているので、本当に成長した違う人を演じているような気分でした。髪も切りましたし、本当に違う人のような感覚で演じました。

  −−髪を切った意図、意味とは?

 脚本を読んで私と監督が同じ意見だったんです。監督も私もショートカットかなって思っていて。でも同じ役なので、前作と同じままでもいいのかなとも思ったんですけど、監督から「切ってほしい」っていう要望があったので切りました。おとり捜査でカツラをかぶったりするので、この職業はショートがもともとよかったんじゃないかなって思いました。犯人から身をかくすためには、こういう髪形が最適だったんじゃないかなって思います。

 −−拳銃や手錠のシーンにも挑戦しましたが、拳銃の扱いについて何か習いましたか?

 ロックの仕方や銃の構え方を習いました。上から拳銃を降ろすのではなく、正しくは下から構えるというのを教えていただきました。動いている人にはめなければならなかったので、拳銃の扱い方より、手錠の扱いの方が難しかったですね。本番では犯人に手錠をはめた後に締めるんですけど、相手に気を遣ってしまった所がまだまだだめだなって思いました。でも本当に痛いんです。あの加減とかも、(コンビを組むベテラン刑事・山路哲夫役の)寺島進さんくらいになると、もうわかってるんだろうなって思います。

 −−今作でやり残したことは?

 今回、望月が全体的にずっと怒ってる感じで、脚本も笑うところが全然ないんです。見てる側としてもキツくないですか?という話は脚本家の大久保(ともみ)さんとしました。反省点は前回より今回の方がたくさんありました。本当はもうちょっと「憎めないキャラ」っていうのが望月にとっては大事かなって思ってたんです。でも、今回はちょっと憎たらしいかもしれないんです。そこをもうちょっと自分が柔らかくできたらいいなっていう、反省点はあります。

 −−北乃さん自身は、前作から成長した部分はありますか?

 ないですね(笑い)。舞台を縫って撮影していたので、芝居が大きいって言われました。それを言われないようにしようって思ってたんですけど。気をつけても言われたから、すごくいろんなことが大げさになっていたんだと思います。

  −−おすすめのアクションシーンは?

 吹き替えが一つもないんです。全部自分で演じています。ヒールで戦ったあとに、裸足で回し蹴りして、ひざ蹴りして投げるっていうシーンがあって。アクションシーンはいつもあまり苦労しないですね。ボクシングの映画とかもやって、殺陣の手順を覚えるのも、ボクシングのコンビネーションを覚えるような感覚でできますし、バレエの経験から回し蹴りとかは踊るような感覚でできるので。でもおとり捜査のシーンは髪形とかも違うんで、最初は私じゃないって思われるかもしれない(笑い)。

 −−今作の見どころは?

 本当の正義とは何か。今回はすごく人間の心の中のお話になっています。ある人は仕事だからという理由で法に従って動いて、ある人は自分の感情だけで動いてしまう。それはいけないことだけど、でも本当にすべてがすべてその人がしたことがいけないのかって思うと……。本当の正義って一体何かというテーマなんですけど、台本を読んで、自分の中では「理性」がテーマという気がしました。

 −−望月の見どころは?

 前回より激しいアクション。それと、今回は一人で潜入したりするので、どちらかというと、みなさんも望月目線で見られると思います。一緒に突入しに行ってる感覚になれるというか、ちょっと刑事になった気分になれるようなアングルにもなってます。あとは、ちょっとだけ成長してるので。人の話を聞けるようになったし、ちゃんと自分でやってしまったことに頭を下げられるようになりました。形だけでも(笑い)。

 −−次も楽しみですね。

 「次は撃たれるのがいいんじゃない?」とかって監督が言ってくださるんです。前作の時は「拳銃持つのがいいんじゃない?」って言ってくださって今作で実際に持てた。だから次はもしかしたら撃たれるんですけど(笑い)。「アンフェア」は「これで終わりだと思ってやろう」って、いつも出し切るんです。前作は特にその気持ちが強くて。そういう気持ちでやった作品で、「またやれる」ってことだったので、もうすっごくうれしくて。もう何もいらなくなりました。何もいらなくなるくらい、これに賭けようって思いました。

  スペシャルドラマ「ダブル・ミーニング Yes or No?」は、篠原さん主演で06年に連続ドラマとして放送され、その後にスペシャルドラマや映画も公開された人気シリーズ「アンフェア」の最新作。北乃さん主演で11年に放送されたスペシャルドラマ「アンフェア the special~ダブル・ミーニング 二重定義~」の2年後を描く続編で、篠原さんが演じた主人公・雪平夏見の後任・望月陽(北乃さん)とベテラン刑事・山路哲夫(寺島進さん)のコンビが再び難事件に挑む。

 今回は体感型の謎解きミステリーとして、“視聴者参加型”の人質殺人事件が描かれ、加藤雅也さん、阿部サダヲさんらレギュラー陣に加えて、望月の新たな上司役として高嶋政伸さん、捜査に協力する科捜研の敏腕プロファイラー役として山本裕典さん、事件に巻き込まれる人質役として綾野剛さんも出演する。3月1日午後9時~同10時52分に放送予定。なお、3月2日には映画「アンフェア the answer」を午後9時から地上波初放送する。

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