1975年にNHK「少年ドラマシリーズ」枠で放送された眉村卓さんのSF小説が原作の「なぞの転校生」が、2014年1月にテレビ東京系「ドラマ24」枠で39年ぶりにドラマ化されることが22日、明らかになった。映画監督として知られる岩井俊二さんが連続ドラマを初めて企画プロデュースし脚本も担当。映画「夜のピクニック」の長澤雅彦監督がメガホンをとる。
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「なぞの転校生」は、70年代に話題を呼んだジュブナイル(10代向けの小説)で、75年にNHKでドラマ化。98年には新山千春さん、妻夫木聡さんらが出演して映画化もされた。新ドラマは、東西山高校に通う岩田広一と香川みどりが空に“上がっていく”流れ星を発見。翌日、みどりは学校で光る人影を目撃し、校内は「幽霊話」一色となる。そんな中、学校には突然、謎の転校生・山沢典夫がやってきて……というストーリー。広一と典夫、みどりの人間模様を軸に、典夫がこの世界にやってきた理由や目的が明らかになっていく。
主演は、SF好きの高校2年生・広一を演じる中村蒼さんと、広一の隣に引っ越してきた“謎の転校生”典夫役の本郷奏多さん、広一の幼なじみでクラスメートのみどりを演じる桜井美南さんの3人。桜井さんは2014年度の「キットカット・受験生応援キャラクター」に選ばれた新人女優で、連続ドラマは初出演にして初主演を務めることになった。ほかに、ミッキー・カーチスさん、京野ことみさん、濱田マリさんらも出演する。
桜井さんは「私は岩井俊二監督の作品の世界が大好きで、その中の登場人物の一人になれるのかと思うと、すごくわくわくします。精いっぱい頑張りますので、香川みどりを通じて、私のことを知っていただけたらうれしいです」と意気込みを語っている。
中学時代に放送されていたNHKのドラマを見たという岩井さんは「企画会議の時、僕とプロデューサーがそれぞれ持ち込んだ企画がなぜか偶然にも同じ『なぞの転校生』だった。 改めて原作やドラマをひもといてみると、今なお心に響く、むしろ今だからこそ心に響く物語であった」と今回のドラマ化のいきさつを語り、「僕自身、 連続ドラマにかかわるのは初めてで、書いても書いても終わらない苦しみを味わったが、今なお色あせない不朽の名作に挑戦できた。 (前作とは)遠く及ぶものではないことは最初から分かっていながらも、至福の数カ月だった」と並々ならぬ思い入れを語っている。
ドラマ「なぞの転校生」は来年1月10日スタート。毎週金曜深夜0時12~52分にテレビ東京系で放送される。(毎日新聞デジタル)
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