1972~73年に放送された石ノ森章太郎さん原作の特撮ドラマ「人造人間キカイダー」が劇場版「キカイダー REBOOT」として約41年ぶりに“復活”することが30日、東京都内で行われた東映ラインナップ発表会で明らかになった。監督は「SHINOBI」(05年)やAKB48のプロモーションビデオを手掛けている下山天監督で、映画初主演となる俳優の入江甚儀さんが機械でありながら“心”を持つヒーロー・キカイダーを演じる。5月24日公開予定。
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「人造人間キカイダー」は、「仮面ライダー」の成功を受け、同じ石ノ森作品を原作に制作。不完全な良心回路を持ち、善と悪の間で苦悩する人造人間の戦いが描かれ、折からの「変身ブーム」を受けてヒット。未完成であるがゆえに悩めるヒーローというヒーロー像とその奇抜なデザイン、切なさと哀愁を帯びた物語が多くのファンを獲得した。
映画は近未来が舞台。日本政府は「ARKプロジェクト」と冠して、人間の力ではあらがえない問題をロボットに解決させる平和のための国家プロジェクトを進めていた。しかし、計画の中枢で世界的ロボット工学の権威・光明寺ノブヒコは実験中に不慮の事故死を遂げる。光明寺の死から1年たち、ARKプロジェクトは光明寺のライバルである神崎と国防大臣・椿谷の手に渡り、計画は暴走しかけていた。そこに光明寺が開発した「良心回路」(心)を持つロボットのジロー(キカイダー)という1人のヒーローが現れる……というストーリー。脚本を特撮映画「特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE」(13年)などを手がけた下山健人さんが担当する。
ジローと触れ合う中で次第に愛を知っていくヒロイン・ミツコを佐津川愛美さんが演じるほか、長嶋一茂さん、本田博太郎さん、原田龍二さん、高橋メアリージュンさんも出演する。
会見に登場した東映の白倉伸一郎プロデューサーは「脚本を書き上げるのに2年かかった」と明かし「『キカイダー』は72年に放送され、『仮面ライダー』と人気を二分した大当たりした作品でしたが、実写版リメークは難しくてなかなか実現できなかった。石ノ森先生のテーマを真正面から描くのは難しく手が出せなかったのですが、KADOKAWAさんとの制作でようやくプロジェクトが始動した」と話した。
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