MD松尾の月間ヒット予測：メタルギア新作が大本命　14年3月

　「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー（MD）の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。

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　2013年の3月は、トップの「ワンピース海賊無双2」（PS3、バンダイナムコゲームス）をはじめ、ビッグタイトルの発売が相次いだこともあり、全体的に好調でした。また、前月に本体が値下げされたことで、Vitaの売り上げもよく、「SOUL SACRIFICE」（SCE）、「ワンピース海賊無双2」など対応タイトルもヒットしました。

　さて今年の3月は、昨年と比べるとタイトルラインアップがやや小粒という印象。Vitaの躍進が目立った昨年と比べるとハード市場もまずまずというところでしょうか。

　大本命の「メタルギアソリッド　グラウンドゼロズ」（PS3、コナミデジタルエンタテインメント）は本数としてはかなり売れると思いますが、店としては、3000円を切る低価格はそのまま売り上げにも影響するでしょう。ただし、同時発売のPS4版は、本体の需要もかなりけん引できるのではと期待しています。PS3のスタート時にも、前作「4」の発売が市場拡大に大きく貢献したことを考えると、熱心なファンの多いシリーズですし、手に取りやすい価格も相まって、発売されたばかりのPS4への間口を広げてくれるでしょう。

　「DARK SOULS2」（PS3、フロム・ソフトウェア）も期待のタイトル。前作はコアユーザーたちの口コミが広がってロングセラーとなっており、折り紙付きのタイトルとして今回も注目を集めています。「戦国無双4」（同、コーエーテクモゲームス）もシリーズファン待望の新作。「真・三國無双」など他の「無双」シリーズのファンも取り込めるのは大きいですね。

　「Jスターズ　ビクトリーバーサス」（PS3・Vita、バンダイナムコゲームス）は、「少年ジャンプ」の新旧ヒーローが勢ぞろいした格闘ゲーム。「ONE PIECE」のルフィ対「聖闘士星矢」の星矢という夢の対決も実現できるので幅広い年齢層にアピールできるでしょう。

　「マリオパーティ　アイランドツアー」（3DS、任天堂）は、パーティーゲームとしての需要に期待。3DSを持ち寄ってみんなで遊ぶこともできるので、本体のけん引も期待できそう。Vitaの躍進に貢献した「SOUL SACRIFICE」の新作となる「SOUL SACRIFICE DELTA」（Vita、SCE）も売れるでしょう。

　◇14年3月のヒット予測

1位　メタルギアソリッド　グラウンドゼロズ（PS3）

2位　DARK SOULS2（PS3）

3位　戦国無双4（PS3）

4位　Jスターズ　ビクトリーバーサス（PS3）

5位　マリオパーティ　アイランドツアー（3DS）

6位　プロ野球スピリッツ2014（PS3）

7位　SOUL SACRIFICE DELTA（Vita）

8位　初音ミク　-Project DIVA- F 2nd（Vita）

9位　初音ミク　-Project DIVA- F 2nd（PS3）

10位　Jスターズ　ビクトリーバーサス（Vita）

　◇参考 13年3月売り上げ結果（TSUTAYA調べ）

1位　ワンピース海賊無双2（PS3）

2位　ルイージマンション2（3DS）

3位　キングダム　ハーツ　−HD　1．5　ReMIX−（PS3）

4位　真・三國無双7（PS3）

5位　とびだせ　どうぶつの森（3DS）

6位　プロ野球スピリッツ　2013（PS3）

7位　SOUL SACRIFICE（Vita）

8位　ソードアート・オンライン　−インフィニティ・モーメント−（PSP）

9位　スーパーロボット大戦UX（3DS）

10位　レイトン教授と超文明Aの遺産（3DS）

　◇プロフィル

　松尾武人（まつお・たけと）　TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ　リーダー

　「GAME　TSUTAYA」加盟約550店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。1996年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。2002年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。