スーザン・ボイルさんを輩出したことで記憶に新しい英国の人気オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」(2007年~)。その初代チャンピオンとなった歌手ポール・ポッツさんの実体験に基づいて作られたサクセスストーリー「ワン チャンス」が公開中だ。ポッツさん本人が自身の歌声で吹き替えを担当し、「誰も寝てはならぬ」など数々の名曲を披露している。
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デブで歯並びも悪く、幼いころからイジメにあっていたポール・ポッツ(ジェームズ・コーデンさん)。だが、歌声だけは誰にも負けない自信があり、大人になった今も、オペラ歌手になることを夢見ながら携帯ショップで働いている。そんな彼に、ジュルズ(アレクサンドラ・ローチさん)という初めての理解者が現れ……という展開。
冴えない男がたゆまぬ努力を続け、最後には夢をかなえる……と書くと身もふたもないが、そこに至るまでにはいくつもの困難を乗り越え、妻とともに成し遂げた感動のストーリーがあった。ポッツさん本人が歌う美声も感動をあと押しする。庶民的な香りが漂う俳優たちが出演しているのもミソで、コーデンさんは、素朴で気が弱そうだが愛嬌(あいきょう)があり、憎めないポールを好演。また、ジュルズ役のローチさんは、失礼ながら、決して美人といえない上にふっくら体系で、だが姿を見せたときから見る者を引きつけるチャーミングさがある。2人とも日本ではなじみの薄い俳優だが、それがこの映画を、広く、深く共鳴できる作品に仕立てている。監督は、「31年目の夫婦げんか」(12年)、「プラダを着た悪魔」(06年)のデビッド・フランケルさん。「最高の人生の見つけ方」(07年)で注目されたジャスティン・ザッカムさんが脚本を担当している。3月21日からTOHOシネマズ有楽町(東京都千代田区)ほか全国で公開中。3D同時公開。(りんたいこ/フリーライター)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。
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