話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、草凪みずほさんの「暁のヨナ」です。白泉社「花とゆめ」編集部の石原史郎さんに作品の魅力を聞きました。

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　−−この作品の魅力は？

　この物語は東洋風王国ファンタジーです。高華国の姫であるヨナはある日、幼なじみスウォンの手で父を殺され国から追われます。ヨナは“雷獣”ハクに守られながら、不思議な4人の戦士“四龍”に巡り合います。仲間を得たヨナが宿敵スウォンにどう立ち向かうのか……？

　一般的には物語が長くなると読者が減っていくのですが、「暁のヨナ」はビックリするくらい物語が進むごとに読者が増えていっています。各キャラの運命と宿命が交錯する「物語力」が不思議な現象を起こしているのだと思います！　掲載は少女マンガ誌「花とゆめ」ですが、物語の打ち合わせの時は対象読者が男女どちらであるか意識していません（恥ずかしい話ですが）。それよりも人間と人間が出会ったりぶつかったりして何が生まれるのか？　そこに注力しているので、「ドキドキする物語」を求めている人にはぜひ読んでもらいたいですね。

　−−作品が生まれたきっかけは？

　実は「暁のヨナ」の前に学園モノのネタで新連載を検討しました。しかし、そのネタが今ひとつで、改めて草凪先生から出てきたのが「暁のヨナ」。あとで草凪先生に「プロデビューする前から戦う女の子のファンタジーを描くのが夢だった」と聞き、ずっと好きだったからこそアツい物語が生まれた次第です。

　−−担当していてうれしいことは？

　「こんな少女マンガがあったんですね！」と読者の方から感想を寄せられる時です。面白いマンガって掲載誌の枠を超えますよね！　少年誌のファンタジーとは少し味付けの違う物語にハマってもらえた時は、こちらの趣味を分かってもらえたようでうれしいです！

　−−今後の展開は？

　身体に強大な龍の力を宿した四龍たちの過去がこれから明かされていきます。そして、ヨナ・ハク・スウォンの三角関係にも踏み込んでいきます！　また、国を立て直すためにヨナがどう振る舞うのか、いろいろ仕込んでいますので楽しみにしていてもらいたいですね。

　−−読者へ一言お願いします。

　今読んでいただいている方には、今後の展開ですごく驚くことになるかと思います！　覚悟・期待して物語を追い続けていただけたら。また未読の方には読んで絶対損をさせません！　生きる力の湧く物語を展開しているつもりですので、物語の行く末を一緒にライブで楽しみましょう！

　白泉社　花とゆめ編集部　石原史郎