テレビ試写室:「ルーズヴェルト・ゲーム」 半沢ばりの痛快逆転劇 出演陣にも注目

「ルーズヴェルト・ゲーム」のメインビジュアル
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「ルーズヴェルト・ゲーム」のメインビジュアル

 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組について、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は、俳優の唐沢寿明さん主演で27日から放送される連続ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」(TBS系)だ。

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 原作は2013年にTBS系でドラマ化された「半沢直樹」の池井戸潤さんによる小説「ルーズヴェルト・ゲーム」(講談社文庫)。タイトルは、“奇跡の逆転劇”を意味し、野球を愛した第32代アメリカ合衆国大統領フランクリン・ルーズベルトの「野球で一番面白いゲームスコアは8対7だ」という言葉に由来している。劇中ではタイトル通り、野球部と会社の大逆転劇が描かれる。

 ドラマの冒頭から、社会人野球の試合は敗戦濃厚、中堅精密機器メーカー・青島製作所は存続の危機となるなど“負け”感が強いが、唐沢さん演じる細川社長は、半沢直樹ほどの強烈な個性はないが、「野球部を廃部にする!」と宣言したり、「どんな手段を使っても、必ず青島製作所を守ってみせます!」と常にアグレッシブだ。頼りがいもあって、言い放つ言葉も痛烈! ドラマは見ていて気持ちのいい逆転劇で、まさに「半沢直樹」で感じた爽快感を味わえること間違いなしだ。

 内容はもちろん、多彩なキャストも見どころだ。歌舞伎俳優の坂東三津五郎さんのテレビドラマ復帰、落語家の立川談春さんがライバル会社の社長役で出演など普段ドラマでは見慣れない顔ぶれの演技にも注目したい。「半沢直樹」ファンとしては、廃部寸前の野球部を守ろうと奔走する総務部長兼野球部長役に、前回半沢と対立する支店長役を演じた石丸幹二さん、データ野球で野球部の窮地を救う新監督役を、半沢の同期・近藤に嫌がらせする銀行マンだった手塚とおるさんが演じており、悪役が“いい人”に“大逆転”しているキャスティングには思わずニヤリとさせられる。これからどんな逆転劇が待っているのか、2話以降が待ち遠しくなる出来だ。

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