名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、葦原大介さんの「ワールドトリガー」です。集英社「週刊少年ジャンプ」編集部の服部ジャンバティスト哲さんに作品の魅力を聞きました。
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−−この作品の魅力は?
地上を侵略しようと異次元からやってくる近界民(ネイバー)と、地上を守るために戦うボーダーと呼ばれる組織で繰り広げられるSFアクションです。見どころとして、近界民やボーダーが持つ独自のテクノロジー“トリガー”を使ったアクションがあります。トリガーはどのキャラでも同じレベルで使えるので、それぞれが戦略やアイデアを工夫して戦うバトルは見ものです。主人公の遊真、準主人公の修のコンビの正反対な性格、関係性も面白みの一つです。そして、「最後に決断をくだすのは自分自身だ」というテーマが作品の根底に流れています。
−−作品が生まれたきっかけは?
葦原先生の連載デビュー作「賢い犬リリエンタール」が終了し、次回作では前作にはなかった「勝負の要素」を入れたものにしようということになりました。最初はスポーツもので考えていたのですが、葦原先生の作家性や才能を生かすにはスポーツものの要素を取り入れつつ、より自由な発想で描く方がいいだろうということになり、最終的に読み応えある設定がふんだんに盛り込まれたSFものになりました。
−−編集者として作品を担当して、今だから笑えるけれど当時は大変だった……、もしくはクスッとしたナイショのエピソードを教えてください?
去年の年末休みに、家族(妻と娘)とPerfumeのライブに行っているときに、葦原先生からの着信履歴が携帯にいくつか残っていました。あまり、休みのときに連絡を入れてくるタイプの作家ではないので、何事かと折り返すと、左手を骨折したといいます。マンガ家が手を骨折なんて、どうしたらいいのかとうろたえましたが、利き手とは逆の左手だったのと、年末年始の休みのタイミングだったことで、何とか1度の休載で乗り切れました。不運なのか幸運なのかよくわからないですが、そのあと運悪くインフルエンザで倒れ、もう1度休載せざるを得ない羽目になったのでやはり不運です。再開後、骨折の治療をしながら週刊連載のペースを作り直すのもとても大変でした。
−−今後の展開は?
遊真と修と千佳のチームがボーダー内でガンガン成り上がっていきます。楽しみに待っていてください!
−−読者へ一言お願いします。
ワールドトリガーは少年マンガらしい、少年ジャンプらしい要素もおさえつつ、これまでになかった新しい読み味のマンガを描きたいという思いで作られています。今後、もっともっと作品が大きくなるために、たくさんのことを仕掛けていきながら、この「新しい面白さ」を楽しんでもらうために頑張っていくので、応援よろしくお願いします!
集英社 週刊少年ジャンプ編集部 服部ジャンバティスト哲
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