名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
コンビニエンスストアで「進撃の巨人」や「魔法少女まどか☆マギカ」、「ガールズ&パンツァー」などアニメとのコラボキャンペーンが行われているのを目にする機会が増えた。コンビニでは、ディズニーやサンリオなどの人気キャラクターなどのグッズも販売してきたが、増えているのはどれもアニメファン向けのコンテンツだ。子どもから高齢者まで幅広い層が集まるコンビニとマニアックなアニメは、相性がいいとは言い難いが、約2週間で1億円以上の売り上げを記録するキャンペーンもあるといい、近年、売り上げが横ばい傾向にあるコンビニ業界で注目を集めている。過熱するコラボブームの裏側を探った。
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コンビニとアニメのコラボが最初に注目を集めたのが、2009年の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」とローソンのコラボだ。同チェーンでは初のアニメとのコラボで、文具などのグッズやコラボ食品を販売したほか、対象商品を購入して応募するとフィギュアなどが当たるキャンペーンを実施し、人気を博した。ローソンは、その後も「魔法少女まどか☆マギカ」「けいおん!」「進撃の巨人」「Free!」などとのコラボを展開し、人気を集めてきた。
各チェーンがコラボに力を入れ始めたのは11年ごろで、サンクスが「ガールズ&パンツァー」、セブンイレブンが「進撃の巨人」、ファミリーマートはアニメではないが「初音ミク」「艦隊これくしょん−艦これ−」などとのコラボを実施。ローソンと同じく、コラボ商品の販売や、抽選のキャンペーンを行っている。
関係者によると、コラボ目的で訪れるファンの客単価は約600円で、平均客単価とほとんど変わらないが、中には約2週間のキャンペーンで約1億円を売り上げることもあるという。コンビニは13年度に国内店舗数が5万店を突破し、“コンビニコーヒー”のヒットなども話題になっているが、売り上げは横ばいといわれている。固定ファンの多いアニメ市場は不況に強いとされており、各チェーンは活路を見いだそうとしているようだ。
長引く景気低迷の影響で、消費者は節約志向ともいわれているが、ローソンでアニメとのコラボ企画を担当する広告販促企画部の井山雄太さんは「コンビニは“広く浅い”というイメージなので、ファンが“狭く深い”アニメとは親和性が低いのでは?という声もあった。しかし、趣味に対しては消費するし、いいものは買っていただける」と話す。
また、井山さんが「市場は横ばいの中、アニメとのコラボは店を選んでもらえるような要素になる。『おにぎりがおいしい』というのもアピールポイントだが、コラボによって店に愛着を持ってもらえる。SNSとの相性もよく、ネットで情報が拡散するところにも注目した」と話すように、イメージアップ戦略にもつながるとも考えているようだ。
ローソンは、アニメの舞台になった町をファンが訪れる“聖地巡礼”に注目し、「ラブライブ!」とのコラボでは、舞台となった神田明神(東京都千代田区)周辺の9店舗で買い物をしたファンにポスターをプレゼントするなど、グッズを販売するだけではなく、“体験型”のキャンペーンも実施。「進撃の巨人」とのコラボでは人気キャラクターのリヴァイが“紅茶好き”という設定に目を付け、紅茶クッキーを販売するなどファンの“ツボ”を押さえたキャンペーンを展開してきた。
井山さんは「ファンの目が厳しいので、キャラクターを印刷したグッズを販売するだけ……など、やればいいというものではない。気を使うのはクオリティー。コンテンツの魅力を理解して、世界観をうまく表現しなければいけない。奥が深いんですよ」と話し、東京・秋葉原やアニメのイベントなど“現場”に足を運びながら情報を収集しているという。
コンビニのアニメとのコラボは各チェーンが続々と参入したこともあり、コンテンツを奪い合っているのが現状だ。各チェーンは、今後のコラボの展開について「続けていきたい」と口をそろえ、人気作の奪い合いが激化することも予想される。また、キャンペーンが乱立すれば、苦戦を強いられるものも出てくるだろう。目の肥えたファンの心をつかむには、丁寧な施策が求められそうだ。
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2024年12月23日 03:00時点
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