1989年の日本公開でミニシアターブームの先がけとなった「バグダッド・カフェ」のふくよかで可愛らしいおばちゃん、マリアンネ・ゼーゲブレヒトさんが出演した最新作「バチカンで逢いましょう」が公開中だ。ローマ法王に会うために訪れたバチカンで運命の恋を拾うバイタリティーあふれる女性をゼーゲブレヒトさんが好演。恋のお相手役は、「イノセント」(75年)や「007 カジノ・ロワイヤル」(2006年)などのイタリアを代表する俳優ジャンカルロ・ジャンニーニさん。エーリッヒ・ケストナーの児童文学を映画化した「飛ぶ教室」(03年)のトミー・ビガント監督作。
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マルガレーテ(ゼーゲブレヒトさん)は40年前にドイツからカナダに移住した。自然に囲まれた家で暮らしていたが、夫を亡くし、娘のマリー(アネット・フィラーさん)からは老人ホームに入ることを勧めらたが、マルガレーテは単身ローマへと旅立った。そして、イタリア人の恋人と同棲中の孫娘マルティナ(ミリアム・シュタインさん)の部屋に転がりこむ。実はマルガレーテには、法王様に会って懺悔(ざんげ)したい事柄があるという。早速バチカンに向かうが、行列で会えずに退散する。別の日、集団謁見(えっけん)の場に再訪したマルガレーテは、前回出会った老人ロレンツォ(ジャンニーニさん)が盲人のフリをしていたことを思い出し、一泡吹かせてやろうと思ったが、それが大騒動を巻き起こす……という展開。
とにかく主演のゼーゲブレヒトさんのおおらかな魅力に引き込まれる。ベスパにまたがり、「ローマの休日」を彷彿(ほうふつ)とさせるオマージュシーンもたっぷり。孫と一緒に踊りまくったり、ウエディングドレスで走ったりと大活躍だ。祖母、娘、孫娘の3代にわたる家族の物語を軸に、男性に振り回されても立ち直る女性の強さが描かれる。敬虔(けいけん)なカトリック信者のマルガレーテの秘密が劇中に明かされ、思わぬ展開に驚かされる。ジャンニーニさんが演じるロレンツォとそのおい、孫娘の恋人といった男性陣が情けなくて、たくましい女性とは対照的に描かれている。法王庁でお菓子を作ることになる展開は少々急な印象だが、そこで作るドイツ家庭のお菓子カイザーシュマーレンはおいしそうだし、3世代の絆が深まるシーンとして心に残る。なお、映画の法王はドイツ出身のため、ベネディクト16世在位中の05~13年の設定なのだろう。さらにバイエルン料理も出てきて、ドイツらしさを他国イタリアの名所とともに描くというビガント監督の手法が面白い。4月26日から新宿武蔵野館(東京都新宿区)ほか全国で順次公開中。(キョーコ/フリーライター)
<プロフィル>
キョーコ=出版社・新聞社勤務後、闘病をきっかけに、単館映画館通いの20代を思い出して、映画を見まくろうと決心。映画紹介や人物インタビューを中心にライターとして活動中。趣味は散歩と街猫をなでること。
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