ハリセンボン:「プレーンズ2」で日本語吹き替えを担当「お互いに声が魅力的に感じた」

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 ディズニーの劇場版アニメーション「プレーンズ2/ファイアー&レスキュー」(ボブス・ガナウェイ監督)が全国で公開中だ。今作は、昨年公開された「プレーンズ」(クレイ・ホール監督)の続編で、世界一周レースのチャンピオンになった主人公の飛行機・ダスティがレスキュー隊に入隊し、奮闘する姿を描いている。日本語吹き替え版ではダスティ役を昨年に引き続き俳優の瑛太さんが演じ、お笑いコンビ「ハリセンボン」の近藤春菜さんと箕輪はるかさんが勇敢なレスキュー隊の声を担当している。ハリセンボンの2人に役どころやお互いの声、映画の感想などについて聞いた。

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 ◇自分の中の最大限の“女子力”を出した

 主人公・ダスティに憧れる水陸両用の飛行機の女の子・ディッパー役の吹き替えを担当した近藤さんは、「ダスティに恋い焦がれるということなので、私の中にある最大限の“女子力”を出しながらもレスキューする時は懸命に立ち向かう姿もあり、女性の強さを意識しました」といい、「水陸両用の飛行機なので水と陸を切り替えるように恋と仕事も切り替えながら演じました」と笑顔を見せる。近藤さんの発言を聞いた箕輪さんは「あんまり(例えが)うまくない」とツッコミを入れ、自身の役については「パインコーンはレスキューの現場で障害物を取り除くような力強い活動をする女の子の車」と説明。「重機の免許を取った時のことを思い出し、経験を生かして吹き替えました」と独特の語り口で振り返る。

 コンビとして間近でお互いの声を聞いている2人だが、キャラクターになり切り、画面から聞こえてくる声をそれぞれどう感じたのか? 「はるかの顔のインパクトが普段は強いので、(パインコーン)声だけ聞くと可愛い声してるなというのはあります」と近藤さん。さらに「声だけだと可愛らしくて魅力的なんだなと(笑い)。よさが出ていたと思います……」と笑いながら語る。箕輪さんは「声だけをあまり強調しなくても(笑い)。声だけじゃなく声も、です」と反論し、「春菜も普段、顔のインパクトがすごいから、声だけ聞いてディッパーを見ていると声のきれいさや可愛らしさだけが際立つので、普段もずっとディッパーを見ていたいなと思いました(笑い)」と話すと、近藤さんが「結果的に2人とも同じ意見(笑い)。お互いに声が魅力的に感じたということですね」と笑う。

 ダスティ役の瑛太さんの声について、近藤さんは「力強さも男らしさもあり可愛らしさも兼ね備えている。本当に魅力的だなと思いました」と絶賛する。そして「ダスティとの恋模様が描かれる中で私がヒロインをやらせていただき、共演させていただいたことは一生忘れません」と力強く語ると、「なんか重い……」と箕輪さんは笑いながらも引き気味。箕輪さんは「瑛太さんの声は本当に魅力的で、多分パインコーンも恋しているんだろうなと思いますね。(春菜は)ヒロインとかいっていますが、多分ダブルヒロインみたいな作品」と持論を展開し、「見た方に判断していただきたいですね」と語り笑いを誘う。

 ◇ピュアになれたり力をもらえるディズニー作品

 東京ディズニーランドと“同い年”(1983年生まれ)で思い入れが強いと話す近藤さんは「芸人になる前の夢がディズニーランドで働くことだったので、こうやってディズニー作品に関われていることがすごくうれしい」と語る。そんな近藤さんはディズニー作品の魅力を「夢を与えてくれるところ」と感じているといい、「大人になっていろんなことを経験する中で大変なこともあったりしますが、ディズニー作品を見ている時はピュアになれたり、すっと子供の頃に戻ったりできたりして、いろんなすれてしまったものを取り去ってくれる気がします」とその魅力を熱く語る。そして「いろんなことを忘れていると感じたらディズニー作品に触れてみるといいと思います」と楽しみ方を提案する。

 一方、箕輪さんは「以前もディズニー作品で吹き替えをやらせていただいたキャラクターもすごく可愛くて、毎回楽しませていただいています。『プレーンズ2』も本当に楽しかった」とディズニー作品に参加できた喜びを表現。作品の魅力については「何か困難なことがあっても、簡単じゃないけど乗り越えたら新たなものが得られるという希望を持てる作品が多い。だからあきらめちゃう時もあると思いますが、(作品を見ると)また頑張ろうと思えるようなところが魅力だと思います」と表現する。

 ◇仲間たちと困難を乗り越える姿を見てほしい

 映画ではダスティが仲間と困難に立ち向かう姿が描かれているが、2人にとっての困難だったことを聞くと、近藤さんは「ハブで歯ブラシするという企画」と笑顔で答えた。「ハブを捕まえて歯磨き粉を塗って磨いたんですが、やっぱりハブでは歯はきれいになりませんね」と再び笑う。箕輪さんは「コンビを組んで間もない頃に漫才をやろうという話をしていたのですが、どちらがツッコミとボケをやるかが決まらない時期が長くて大変でした」と振り返る。

 多くの困難を乗り越えてきた2人に今作の見どころを聞くと、重機好きの箕輪さんは「飛行機も含め、働く車がこんなに見られる映画はほかにはあまりないと思うので、ぜひ見てカッコいいとか可愛いとか思ってもらいたい」と箕輪さんらしいポイントを挙げる。近藤さんは「ダスティが新たなチャレンジとしてレスキュー隊に入り困難もあったりしますが、仲間たちとどう乗り越えていくのかというところを見ていただきたい」といい、「映像がすごくリアルなのでぜひ、劇場で体感してほしいです」と力を込める。

 今作の魅力にどっぷりと浸かっている2人に特に印象に残っているシーンを質問すると、近藤さんは「キャンピングカーのすてきなご夫婦が出てくるのですが、そのエピソードにキュンとしちゃうシーンなので、注目して見てほしいです」といい、箕輪さんは「普段レスキュー隊として頑張っているみんなが、オフでくつろいでいる姿が見られる場面が好きです」と、2人とも自身が演じたキャラクター以外の場面を挙げ、レスキュー隊たちの活躍以外にも見どころが満載だということを力説した。映画は新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開中。

 <プロフィル>

 1983年2月23日生まれ、東京都出身の近藤春菜さんと、1980年1月1日生まれ、東京都出身の箕輪はるかさんによるお笑いコンビ。2004年にコンビを結成し、05年に吉本興業所属の若手芸人ユニット「劇団ガッツ」のメンバーに選ばれ、TBSの芸人オーディション番組「ゲンセキ」にレギュラー出演する。07年には「M‐1グランプリ」で決勝進出を果たした。現在、「志村どうぶつ園」「ヒルナンデス!」(ともに日本テレビ系)でレギュラーを務め、舞台「ルミネ the よしもと」にもレギュラーで出演するなど幅広い活躍を見せている。近藤さんはNHKの連続テレビ小説「花子とアン」に出演し注目を集めている。

 (インタビュー・文・撮影:遠藤政樹)

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