SPECIAL EDITED VERSION 『ONE PIECE』魚人島編
第8話 弱虫で泣き虫!人魚姫しらほし
12月22日(日)放送分
カードゲーム「カードファイト!!ヴァンガード」をモチーフにした初の映画「劇場版カードファイト!! ヴァンガード」が13日に公開された。実写版「3つのゲーム」(元木隆史監督)と完全新作アニメ「ネオンメサイア」(板垣伸監督)の2本立てで、実写版では中学教師・ダイゴ先生が爆弾犯との緊迫した爆破デスマッチに挑む姿を描く。ダイゴ先生役で主演を務めた歌手のDAIGOさんに、撮影エピソードやヴァンガードの魅力、今作のために書き下ろしたという主題歌について話を聞いた。
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「ヴァンガード」との出会いを「もうすぐ4年になるのですが、もともと『ヴァンガード』が始まってから、CMのイメージキャラクターをやらせてもらっていて、その縁で(2012年5月に放送された)スペシャルドラマに出演しました」とDAIGOさんは振り返り、「今回の『3つのゲーム』はドラマの続編のような感じで、引き続きの出演ということになりました」と劇場版出演の経緯を説明する。中学教師に扮(ふん)しているが、「スペシャルドラマの続きということでキャラ作りはできていたので、すごくやりやすかった」といい、ダイゴ先生という役どころについて「すごく熱血漢で正義感あふれる先生でときどき、熱くなりすぎて空回りしてしまうけど、すごくピュアでストレートに“ヴァンガ”っている大人」と評す。
テレビアニメでは本人役としての出演経験もあるが、「アニメではローマ字の“DAIGO”役として登場したこともありますが、今回はカタカナの“ダイゴ”としての出演なので“作品の中のキャラクター”という感覚があります」と実写とアニメの違いを語り、「自分の中で持っているこだわりなので、見ている人には差が分からないかもしれません。分からなくても人それぞれの見え方があると思うので、それでいいかなと思っています」と実写へのこだわりを見せる。
今年の1月頃に行われた撮影では「僕は寒いのが苦手なので大変でした」と話すDAIGOさん。「かなり短い期間で撮影をした分、1日がすごく長かったのを覚えています」と振り返る。そして、「すごく寒くておなかに貼るカイロを使っていたのですが、ある日、貼り方が甘かったのか、どう見てもおなかから四角いものが浮き出ていることがありました」と打ち明け、「ちゃんと貼れて撮影できた日もあったので、どこかのシーンでおなかが盛り上がっているのを見つけたらカイロだと思ってください」と笑う。
今作には大河内警部役として俳優の高知東生さんや、水道局員役でお笑い芸人のスギちゃんらも出演。熱いカードバトルを繰り広げる高知さんの印象を「作品内での堅い役柄とは真逆で、すごく気さくな方で一緒にお仕事ができて楽しかった」と語り、「高知さんはこの作品をきっかけに『ヴァンガード』を手に取ったらしいんですが、カードの扱いもすごく上手で、ご覧になっていただければ分かると思いますが、すごくしびれるファイトシーンになったと思います」と自信を見せる。スギちゃんについては「スギちゃん(の出演シーン)は本当に一瞬で、トータルで20秒程度」と明かし、「実は敬礼するシーンがあったのですが、結局は使われなくて。スギちゃんは『敬礼がしたかった』と言っていましたが、(敬礼なしで)オーケーが出てしまったので仕方がないですよね。だからその言葉はスルーさせてもらいました」と言って笑う。
実写版にはアニメ版でも声優を務める声優の三森すずこさんがマリア先生役として登場する。マリア先生はダイゴ先生が恋心を寄せている女性だ。「本当に徐々にですけど、(2人は)近くなってきていると思うし、少しずつ信頼も得ているかなという感じはします」と距離感を分析。「あと20作くらい続けばゴールインもあり得るのではないでしょうか」と予想する。ダイゴ先生が真っすぐな性格だけにグイグイいくのでは?と聞くと、「多分、男が一番分からないのが女心。すごく好きだという思いを全面的に出していると思うけど、決定的なアタックができないという意味で、慎重なところがある」と答え、「同僚ですから、告白してうまくいかなかったら気まずいし、うまくいっても別れたらさらに気まずい。『ヴァンガード』と一緒で、いろいろな展開をイメージしながら行かないと……」とダイゴ先生の気持ちを代弁する。
今作ではDAIGOさんは主題歌も担当し、新曲「CHANGE!!」を書き下ろしている。「歌詞は撮影が終わってから書きましたが、書く際にいろいろなシーンに感銘を受けました」と作品の世界観を参考にし、「映画の世界観に通じるような歌詞にするのはもちろん、映画を見ていない人でも共感してくれるように書きました」という。中でも「(歌詞の)『希望を実現する世界を俺はイメージできる』というのは『ヴァンガード』にもぴったりだし、人生そのものにも通じるものがある。ほかにもいろんなせりふから受けた印象を歌詞にちりばめられたと思う」と歌詞の制作秘話を明かす。曲調は「『ヴァンガード』の世界観を大事にしたかったので疾走感のあるメロディアスな曲にした」と説明し、「ネガティブをポジティブに“CHANGE”させて生きていくことが大事なのでは、という思いを込めています」と楽曲について思いのたけを語った。
曲名にかけて、DAIGOさんが自身が“CHANGE”したいこと、したことを聞いてみた。「僕も36歳になったので、そろそろ体をしっかり保っていかなきゃなということ」と答え、「筋トレとか嫌いでやりたくなかったのですが、意識を“CHANGE”して腹筋とかを始めました」と打ち明ける。続けて、「腹筋がしっかりしているといい声が出せるし、ある程度はあった方がいいなと思う。すごいマッチョになりたいわけでもないので、そのへんは加減しています」とユーモアたっぷりに話す。
「ヴァンガード」の魅力を「一番面白いと思うのは、対戦するために(50枚のカードで構築された)デッキを作るんだけど、映画にも出てくるようなトライアルデッキ(購入したらすぐに対戦可能な50枚のカードが封入された商品)でも勝てちゃったりもするところ」と話すDAIGOさん。「今の時代、テレビゲームやアプリなどゲームはたくさんある中で、カードゲームはアナログかもしれない」と続け、「だけどアナログにはアナログのよさがあり、パワー(カードに書かれている数字)の計算もやるので計算が速くなったりするから、割り勘をする時なんかにも役立つかも」と冗談交じりに語る。そして「戦略を練るには頭も使いますし、健全に楽しめるゲームがヴァンガードだと思います」と力説する。
映画の完成度に「実写もアニメもテンポのいい作品になっています」とDAIGOさんは語り、「僕が出演している実写版は、『ヴァンガード』ファンの方なら、どの場面も存分に楽しんでいただける内容だと思います。知らないみなさんは、映画をきっかけに『ヴァンガード』の世界に足を踏み入れてくれたらうれしい」と紹介し、「すごく前向きになれる映画なので、ぜひ劇場に足を運んでいただき、見てもらえればと思います」とメッセージを送る。ちなみに、世界でも認知されているゲームだけに映画の世界進出も気になるところだが「そこはもうお任せしています。作品が出来上がった僕らの元から離れていき、見てくれた人たちのリアクションがすべてだと思っている」と言いつつも、「カードゲームの実写映画は世界で初めてだと思うので、広がっていってほしい。世界に行くなら行くし、行かないなら日本にいる。いつでも世界進出の準備はできています」と前向きに語った。映画は全国で公開中。
<プロフィル>
1978年4月8日生まれ、東京都出身。2003年にDAIGO☆STARDUSTとしてデビュー。07年にはロックバンド「BREAKERZ」を結成し、1枚目のシングル「SUMMER PARTY/LAST EMOTION」から14作連続でシングルがオリコンチャート10位以内にラインクイン。13年からはソロ活動をスタートさせ、7月にシングル「いつも抱きしめて/無限∞REBIRTH」、12月にシングル「BUTTERFLY/いま逢いたくて…」をリリースし、14年3月には初フルアルバム「DAIGOLD」を発売した。12月31日にはパシフィコ横浜国立大ホール(横浜市西区)で、BREAKERZ初のカウントダウンライブを開催予定。
(インタビュー・文・撮影:遠藤政樹)
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